歯周病治療とは、歯に付着した歯石や細菌を取り除き、炎症を起こした歯ぐきの状態を改善していく治療です。
初期段階で適切な処置を受ければ、歯を残せる可能性は十分にあります。しかし、症状が進行すると治療期間や通院回数が増える場合もあるため、早めの対応が大切です。
本記事では、一般的な治療の流れだけでなく、多くの患者さんが気になる治療期間や費用、痛みの程度についてもわかりやすく解説します。
歯ぐきの腫れや出血が気になっている方や、歯周病と診断され不安を感じている方が、安心して治療を受けるための判断材料として、ぜひ参考にしてください。

目次
歯周病治療とは?症状と治療の流れを解説
歯周病は、歯と歯ぐきの境目にたまった細菌によって歯ぐきに炎症が起こり、進行すると歯を支える骨まで影響が及ぶ病気です。
痛みが少ないまま進行することも多く、気づいたときには症状が進んでいる場合もあります。
ここでは、歯周病の進行のしくみと、一般的な治療の流れについて解説します。
歯周病はどのように進行する病気なのか
歯周病は、歯と歯ぐきの境目にたまった細菌によって歯ぐきに炎症が起こり、やがて歯を支える骨が少しずつ溶けてしまう病気です。
初期の段階では、歯みがき時の出血や軽い腫れが見られる程度です。強い痛みはほとんどないため、気づかないまま進行してしまうケースも少なくありません。
症状が進むと、歯ぐきの腫れや口臭、歯のぐらつきなどが目立つようになります。さらに進行すると、歯を支える骨が大きく失われ、最終的には歯が抜けてしまうこともあります。
そのため、出血や違和感などの小さなサインを見逃さず、早めに歯科医院で相談することが大切です。
歯周病治療の基本的な流れ(検査・歯石除去・追加治療)
歯周病治療では、まず、お口の中の状態を詳しく調べます。歯ぐきの状態や歯周ポケットの深さ、歯石の付着状況などを確認し、進行度を把握したうえで治療を進めます。
その後、歯の表面や歯ぐきの奥に付着した歯石や細菌を取り除く基本治療を行います。自宅でのケアを改善するために、正しい歯みがき方法を身につけることも欠かせません。
基本治療で改善が見られない場合には、歯ぐきを開いて深い部分の汚れを取り除く処置が必要になることもあります。
治療後は症状の安定を確認しながら、定期的なメンテナンスを続けることが大切です。
ハミール本院では、レントゲン撮影や歯周ポケット測定、歯のぐらつきや出血の有無などを丁寧に確認します。
さらに、歯ぎしりや生活習慣、全身の健康状態なども含めて原因を総合的に評価し、一人ひとりに合わせた治療計画を立てています。
こうした包括的な診断をもとに、再発を防ぐためのサポートまで行っている点が特徴です。
歯周病を放置するとどうなる?進行のリスク

歯周病は初期のうちは痛みが少ないため、「様子を見よう」と放置してしまう方も少なくありません。
しかし、治療を行わずにいると炎症は徐々に進行し、歯ぐきだけでなく歯を支える骨にまで影響が及びます。
ここでは、歯周病を放置した場合に起こりやすい症状の変化と、最終的に歯を失う可能性について解説します。
歯ぐきの腫れや出血が悪化する流れ
歯周病の初期段階では、歯みがきの際に歯ぐきから血が出る、歯ぐきが少し腫れるといった症状が見られます。
この段階では強い痛みが出ることは少なく、「一時的なもの」と考えてしまうこともあるでしょう。
しかし、歯と歯ぐきの境目に細菌がたまり続けると炎症は徐々に進み、歯ぐきの腫れや出血が慢性化します。
さらに進行すると歯ぐきが下がり、歯と歯の間に食べ物が詰まりやすくなるなど、日常生活にも影響が出てきます。
こうした症状が見られる場合は、早めに歯科医院で状態を確認することが大切です。
歯がぐらつき抜けてしまう可能性
歯周病がさらに進行すると、歯ぐきの炎症が歯を支える骨にまで広がり、骨が少しずつ溶けていきます。
その結果、歯を支える力が弱まり、歯がぐらつくようになります。
ここまで進行すると、食事の際に違和感を覚えたり、強く噛めなくなったりすることもあるでしょう。
さらに進行すると歯を支えきれなくなり、自然に抜けてしまったり、抜歯が必要になったりするケースも少なくありません。
ハミール本院では、症状が進行した場合でも歯をできるだけ残すことを目標としています。
エムドゲイン®などの歯周組織再生治療も含めた選択肢を検討し、患者さん一人ひとりの状態に合わせた治療方針を提案しています。
関連記事:歯周病の本当の原因は?プラークだけではない生活習慣に潜むリスク
歯周病治療の期間と通院回数の目安

歯周病治療にかかる期間や通院回数は、症状の進行度によって大きく異なります。
初期の段階であれば短期間で改善が期待できますが、進行している場合は治療や経過観察に時間がかかることもあります。
また、症状が落ち着いた後も、再発を防ぐための定期的な通院が重要です。ここでは、治療期間の目安と通院回数について解説します。
症状の軽さによる治療期間の違い
歯周病の治療期間は、炎症が歯ぐきにとどまっている初期段階であれば、数回の通院と数か月程度のケアで改善が期待できます。
一方、歯を支える骨にまで影響が及んでいる場合には、歯石除去や歯ぐきの奥の清掃、必要に応じた外科処置などを段階的に行うため、治療期間も長くなる傾向があります。
ただし、進行している場合でも、適切な治療とセルフケアを続けることで状態の安定を目指すことは可能です。
治療を無理なく継続し、治療後も定期的なメンテナンスを受けながらお口の中の状態を管理していくことが重要です。
通院回数の目安と治療を途中でやめるリスク
歯周病治療では、歯石除去や状態確認などを数回に分けて行うため、軽度の場合でも複数回の通院が必要になります。
症状が進んでいる場合には、治療や経過観察を重ねる必要があり、通院期間が長くなるケースも少なくありません。
治療の途中で通院をやめてしまうと、炎症が再び進行し、症状が悪化するおそれがあります。
ハミール本院では、治療後も3か月に1回程度の定期クリーニングと状態確認を行い、再発を防ぐための継続的なケアを大切にしています。
こうした定期的な管理を続けることで、歯を長く健康な状態に保つことが期待できます。
関連記事:虫歯治療の期間はどれくらい?3つの目安で通院回数の見通しがわかる
歯周病治療の費用と保険適用の目安

歯周病治療の費用は、症状の進行度や治療内容によって異なりますが、多くの場合は健康保険を利用して治療を受けられます。
ただし、骨や歯ぐきの回復を目指す高度な治療など、一部は自費診療となる場合もあります。
ここでは、保険診療の費用目安や、症状の進行による費用の違いについて解説します。
保険診療で行う場合の費用の目安
歯周病の基本的な治療は保険診療の対象となっており、検査や歯石除去、歯ぐきの奥の清掃などを段階的に行います。
自己負担額は治療内容や通院回数によって変わりますが、1回あたり数千円程度が一般的です。複数回の通院が必要になるため、総額は進行度によって異なります。
歯周病は放置すると炎症が進み、結果として治療期間や費用も増える傾向があります。
そのため、早めに治療を開始することで、身体的な負担だけでなく費用面の負担も抑えやすくなります。
症状の進行による費用の違い
初期段階であれば、保険診療の範囲内で炎症の改善を目指すことができ、費用も抑えられます。
一方、歯を支える骨の減少が進んでいる場合には、より専門的な処置が必要となり、自費診療を含めた治療を検討するケースもあります。
ハミール本院では、骨や歯ぐきの回復を目指す再生治療にも対応しており、状態によっては保険診療では難しい部分の改善を目指すことも可能です。
また、医療費控除の対象となるほか、デンタルローンにも対応しているため、治療内容や費用について事前に相談しながら無理のない計画を立てることができます。
歯周病治療の痛みや不安はどれくらい?

歯周病治療に対して「痛そう」「怖い」というイメージを持つ方は少なくありません。
しかし現在の歯科治療では、痛みを抑える方法が進歩しており、強い痛みを感じることなく治療を受けられる環境が整っています。
また、治療後に生じる違和感も、適切なケアによって徐々に落ち着きます。
治療中の痛みや麻酔の安全性について
歯周病治療では、歯石除去や歯ぐきの奥の清掃などを行う際に麻酔を使用するため、処置中の痛みは最小限に抑えられています。
麻酔は安全性が確認された方法で使用されており、治療中に強い痛みを感じるケースはほとんどありません。
治療内容によっては違和感を覚えることもありますが、多くは一時的なものです。
ハミール本院では、治療への恐怖心が強い方や外科処置に不安を感じる方に対し、静脈内鎮静法を用いた治療にも対応しています。
眠っているような状態で処置が進むため、リラックスした状態で治療を受けられる点が特徴です。
治療後に起こりやすい症状と回復の流れ
歯周病治療のあとには、歯ぐきに軽い痛みや違和感、出血などが見られることがあります。
これは炎症を起こしていた部分が回復する過程で起こるもので、通常は数日から1週間ほどで落ち着きます。
その後は歯ぐきが引き締まり、出血や腫れも徐々に改善していくケースが一般的です。
ただし、回復を安定させるためには、治療後も適切なケアを続けることが欠かせません。
指導された歯みがき方法を続け、定期的な検診を受けながらお口の中の状態を確認することが大切です。
関連記事:歯周病治療後に歯の隙間が空いてしまった…大丈夫?様子見の目安と判断基準
歯周病の再発を防ぐセルフケアと定期検診

歯周病は治療によって症状が落ち着いたあとも、日々のケアを怠ると再び炎症が起こることがあります。
そのため、治療後も自宅でのセルフケアと歯科医院での定期的な検診を続け、お口の中の状態を維持していくことが重要です。
ここでは、再発を防ぐために日常生活で意識したいポイントと、定期検診の役割について解説します。
自宅でできる歯みがきとケアの基本
歯周病の再発を防ぐためには、毎日の歯みがきで歯と歯ぐきの境目にたまる汚れを丁寧に取り除くことが欠かせません。
歯ブラシだけでは落としきれない部分もあるため、歯間ブラシやデンタルフロスなどの補助清掃用具を併用することが大切です。
力を入れすぎると歯ぐきを傷つけることがあるため、やさしく磨くことを意識しましょう。
ハミール本院では、歯科衛生士が患者さん一人ひとりの歯並びや磨き方の癖に合わせてブラッシング方法を指導しています。
歯間ブラシやフロスの使い方についても具体的に案内している点が特徴です。
定期検診が歯を守るために重要な理由
歯周病は自覚症状が少ないまま進行することがあるため、症状がなくても定期的に歯科医院で状態を確認することが重要です。
検診では、歯ぐきの状態や歯石の付着、かみ合わせなどをチェックし、必要に応じてクリーニングを行います。
こうした管理を続けることで、炎症の再発や悪化を早い段階で防ぐことが可能です。
一般的には3か月に1回程度の受診が推奨されており、治療後の状態を安定させるうえでも大切な役割を果たします。
セルフケアと定期的な管理を組み合わせることで、歯周病の再発リスクを抑え、自分の歯を長く保つことにつながります。
赤崎 絢院長の総評|歯周病治療で歯を守るために大切なこと

歯周病は、気づかないうちに進行してしまうことが多い病気ですが、早めに適切な治療とケアを行うことで、歯を守り続けることが可能です。
重要なのは、一時的に症状を改善するだけでなく、再発を防ぐための習慣づくりまで含めて取り組むことです。
ハミール本院では、「原因を知れば怖くない」という考えのもと、専門用語をできるだけ使わず、患者さんがご自身の状態を理解できるよう丁寧な説明を心がけています。
歯周病の進行には、磨き残しだけでなく、生活習慣やかみ合わせ、全身の健康状態なども関係しています。そのため、一人ひとりの背景に合わせた治療と予防が欠かせません。
歯ぐきの腫れや出血、口臭などの変化に気づいた場合は、早めに歯科医院で相談することをおすすめします。
治療とセルフケア、そして定期的な検診を続けることが、大切な歯を長く守ることにつながります。
ぜひ本記事を参考に、ご自身のお口の健康を見直してみてください。

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この記事を監修した人

歯科ハミール本院 院長 赤崎 絢
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