よくある質問(FAQ)
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むし歯治療
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Q1. むし歯の進行度によって治療はどう変わりますか?
初期段階では生活習慣の見直しやフッ化物応用などで再石灰化を促す管理が中心です。エナメル質や象牙質まで広がった場合は、感染部位のみを最小限に取り除き、樹脂(レジン)や詰め物・被せ物で形や噛み合わせを回復します。神経に及ぶほど深い場合は、神経の保存可否を慎重に判断し、必要なら根管治療と被せ物で歯の機能を補強します。状態やご希望に応じて複数案をご説明し、無理のない計画を提案します。 -
Q2. 治療中の痛みが不安です。どんな配慮をしますか?
痛みの感じ方には個人差があるため、事前に不安点や既往歴、服薬状況を伺いながら進めます。麻酔は表面麻酔で粘膜の感覚を和らげ、注入速度や温度、針の太さなどに配慮して刺激を抑えます。削る量は必要最小限とし、痛みや響きを感じたら合図できるようにして適宜中断・調整します。処置後に一時的な違和感が出ることはありますが、多くは時間とともに軽快します。強い痛みや長引く症状があれば早めにご相談ください。 -
Q3. 通院回数や期間はどれくらいかかりますか?
小さなむし歯を樹脂で直接修復する場合は、診査と処置が同日に完了することがあります。型取りが必要な詰め物・被せ物では、形成と型取り、装着といった複数回の来院が一般的です。神経まで進んでいると内部の清掃・消毒を段階的に行うため、複数回に分けての通院が必要になることがあります。痛みの程度、部位、日常のご予定を踏まえて、初診時におおよその回数と所要時間の目安をお伝えし、無理のないスケジュールをご提案します。 -
Q4. レジン・金属・セラミックなど材料の違いは?
レジンは保険適用で短時間に仕上げやすく、小さなむし歯の修復に適します。金属の詰め物や被せ物は強度に優れますが、見た目の印象や清掃性に配慮が必要です。セラミックは色調再現や汚れの付きにくさが特長で、周囲の歯に馴染みやすい一方、選択によっては自費になることがあります。部位や噛む力、むし歯の大きさ、清掃のしやすさ、ご予算とご希望を総合して複数案を提示し、メリットと留意点を丁寧にご説明します。 -
Q5. 神経は残せますか?残せない場合はどうなりますか?
神経の保存可否は、痛みの性状、温冷刺激への反応、画像所見、出血や感染の程度などを総合して判断します。温存が見込める場合は保護材で覆って経過観察することがありますが、無理に残すと痛みや再発につながる恐れがあるため慎重な評価が欠かせません。保存が難しい場合は根管治療で内部を清掃・封鎖し、その後に土台と被せ物で補強します。早期受診ほど選択肢が広がる傾向があるため、違和感が続く際はお早めにご相談ください。 -
Q6. 根管治療(神経の治療)はどんな流れですか?
根管治療は、むし歯や細菌の影響を受けた歯の内部を清掃・消毒し、再感染を防ぐために密閉する処置です。唾液が入らないよう配慮しながら、専用器具で内部を整え、薬剤で洗浄して乾燥後に充填します。その後、土台を立てて被せ物で歯を補強するのが一般的です。根の形や感染の程度によって回数は変わります。治療中や直後に一時的な痛みや違和感が出ることがありますが、多くは時間とともに落ち着きます。不安があればその都度お申し出ください。 -
Q7. 治療後にしみる・痛むときはどうすればいいですか?
処置後は神経が一時的に敏感になり、冷たい物でしみる、噛むと響くといった症状が出ることがあります。多くは数日から一、二週間ほどで軽快しますが、強い痛みが続く、夜間にズキズキする、噛むと鋭い痛みがある場合は早めにご連絡ください。咬合の調整や薬の併用、追加の処置が必要か評価します。ご自宅では刺激の強い飲食や極端に硬い食品を避け、清掃はやさしく行ってください。経過に不安があれば予約を待たずご相談ください。 -
Q8. 妊娠中・授乳中でも治療は受けられますか?
痛みや腫れが強い場合など緊急性が高いときは、時期にかかわらず応急的な処置を行います。計画的な治療は体調と相談し、レントゲンや麻酔、投薬は必要最小限にとどめます。既往歴や主治医からの指示があれば事前にお知らせください。授乳中も多くの処置は可能ですが、薬の選択や服用タイミングに配慮します。姿勢や匂いなどへの配慮、短時間で区切る等の工夫を行い、無理のない範囲で進めます。ご不安は遠慮なくご相談ください。 -
Q9. 詰め物が取れた・歯に穴が開いたときの応急対応は?
外れた詰め物は清潔に保管し、できるだけ早く受診してください。自己判断で市販の接着剤を使うと適合不良や歯ぐきの炎症につながる恐れがあります。受診までの間はその側で硬い・粘着性のある食品を避け、清掃はやさしく行い、冷刺激は控えると症状が和らぐことがあります。痛みが強い場合は市販鎮痛薬の用法用量を守って使用してください。症状が増悪する、腫れる、噛むと強く痛むなどの変化があれば、予約を待たずにご連絡ください。 -
Q10. 費用や保険適用はどうなりますか?
多くのむし歯治療は保険の範囲で行えますが、部位や大きさ、材料、治療回数によって自己負担額は変わります。見た目や清掃性を重視した材料などは自費となる場合があります。初診時に診査・診断のうえ複数の治療案を提示し、各案のメリット・留意点、通院回数の目安とともに概算費用をわかりやすくご説明します。お支払い方法や医療費控除の対象可否の確認も可能です。ご予算やご希望に合わせ、無理のない計画をご提案します。
歯周病治療
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Q1. 歯周病とはどんな病気ですか?
歯周病は、歯垢内の細菌が歯ぐきに炎症を起こし、やがて歯を支える組織や骨を壊していく感染症です。むし歯と違い、痛みなどの自覚症状が乏しいまま静かに進行することがあり、気づいた時には出血や腫れ、口臭、歯の揺れ、噛みにくさなどが出ることもあります。早期発見・早期治療が重要で、気になるサインがあれば受診をおすすめします。 -
Q2. 初診時はどのような検査をしますか?
まずお口全体の状態を把握するために、レントゲン撮影、歯周ポケットの測定、歯の動揺度(揺れ具合)評価、プラーク(汚れ)の付着状況や出血の有無を確認します。結果に基づき、現在のリスクや進行度を説明し、治療の優先順位と計画をご提案します。検査は治療の効果判定にも用いるため、治療後の再評価でも同様の項目をチェックします。 -
Q3. 治療はどんな流れで進みますか?
基本は「診査→歯周基本治療→再評価→必要に応じ外科治療→メンテナンス」という流れです。基本治療ではプラークコントロール指導やスケーリング・ルートプレーニング、噛み合わせ調整、不適合修復物の是正などを行い、再評価で改善度を確認します。改善不足の場合は外科的処置を検討し、安定後は再発予防のため定期的なメンテナンスへ移行します。 -
Q4. スケーリングとルートプレーニングの目的は何ですか?
歯周基本治療の中心は、歯面や歯ぐきの中に付着したプラーク・歯石を徹底的に取り除くことです。スケーリングで歯石を除去し、ルートプレーニングで根面を滑沢化することで、細菌が付きにくい環境を整えます。合わせてご自宅でのセルフケアを見直すことで、炎症の再発を抑え、治癒を促します。必要に応じて噛み合わせや不適合な被せ物の調整も行います。 -
Q5. 外科治療が必要になるのはどんな時ですか?
基本治療後も深い歯周ポケットが残る、出血や腫れが続く、骨の欠損形態が複雑で清掃・治癒が得にくい場合などに、外科的処置を検討します。外科ではポケット内部の感染源を直視下で徹底的に除去し、必要に応じて再生療法などを併用します。適応の可否は検査結果と全身状態を踏まえて判断し、メリット・留意点・術後管理を事前に丁寧に説明します。 -
Q6. 再生療法(エムドゲイン、GBR、CTGなど)はどんな治療ですか?
失われた歯周組織の回復を目指すのが再生療法です。エムドゲインはタンパク質ゲルを用いて骨や歯根膜の再生を促し、GBRは骨補填材とメンブレンで骨量の回復を図ります。CTGは歯肉のボリューム改善に用いられる移植術です。適応は欠損形態などに左右され、自費診療となる治療が含まれます。詳細は院内の料金・適応表をご確認ください。 -
Q7. 治療中や術後の痛み・腫れはどの程度ですか?
多くの処置は局所麻酔下で行うため、処置中の痛みは抑えられます。術後は一時的に違和感や軽度の腫れ・鈍痛が出ることがありますが、通常は経過とともに落ち着きます。外科処置が不安な方には、静脈内鎮静法に対応しており、リラックスした状態で受けられる体制も整えています。個人差があるため、不安や痛みは遠慮なくご相談ください。 -
Q8. 予防やメンテナンスでは何をしますか?
定期的なプロフェッショナルクリーニングと、ご自宅でのケア最適化が柱です。歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスなど補助清掃具の併用で磨き残しを減らします。生活習慣の改善(間食・喫煙の見直し、よく噛む習慣)も再発予防に有効です。治療で炎症を抑えた後にメンテナンスへ移行し、状態に応じた間隔で通院して安定を維持します。 -
Q9. 喫煙や糖尿病などは治りに影響しますか?
喫煙、不規則な生活、ストレス、合わない被せ物や入れ歯、歯ぎしり・食いしばり、糖尿病や骨粗鬆症などの全身状態は、炎症の悪化や治癒の妨げになる要因です。特に喫煙は再生療法の治癒率低下と関連するため、術前後の禁煙が推奨されます。これらの因子を可能な範囲で整えることが、治療効果の安定と再発予防につながります。 -
Q10. 費用や保険適用、保証はどうなりますか?
歯周基本治療の多くは保険の範囲で行えますが、再生療法や一部外科処置などには自費診療が含まれます。ページ内に各術式の料金と適応・特徴、保証期間の目安(術後の再評価体制を含む)や支払い方法の案内が掲載されています。治療前に複数案で費用とメリット・留意点をご説明しますので、気になる点は事前にお尋ねください。
矯正歯科
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Q1. どんな矯正方法に対応していますか?
表側ワイヤー矯正(ラビアル)、目立ちにくい審美ブラケット、歯の裏側に装置を付ける裏側(舌側・リンガル)矯正、透明のマウスピースを用いるインビザラインに対応しています。表側は幅広い症例に対応しやすく調整性に優れ、審美ブラケットは金属色が目立ちにくいのが特長です。裏側は他人に気づかれにくい反面、発音や違和感が出る場合があります。インビザラインは目立ちにくく、計画的に段階を追って歯を動かします。最適な方法は検査後にご提案します。 -
Q2. 治療期間はどのくらいですか?
個人差はありますが、成人の全顎矯正はおおむね1年半〜3年が目安です。前歯の見た目改善など範囲を絞る部分矯正は、最短で半年〜1年程度で完了するケースがあります。装置の種類や歯並びの状態、抜歯の有無、歯の動きやすさ、通院間隔などで期間は変動します。検査・診断で現在の状態を把握し、想定期間とステップを事前にご説明します。治療中は再評価を行い、必要に応じて計画を見直します。 -
Q3. 通院の頻度はどれくらいですか?
通院頻度は装置の種類で異なります。ワイヤー矯正はおよそ月1回が基本で、歯の移動量や不快症状の確認、ワイヤー・ゴムの調整などを行います。インビザラインでは、装着計画に沿って1.5〜3カ月ごとの来院で進捗や適合を確認し、必要に応じてアタッチメントやIPRなどの処置を行います。いずれも初期・移行期・仕上げ期で頻度が変わることがあるため、診療時に最新のスケジュールをご案内します。 -
Q4. 痛みはありますか?どのように対処しますか?
矯正では歯が移動する過程で締め付け感や鈍い痛みを感じることがあります。調整直後やアライナー交換直後に出やすい傾向がありますが、多くは一時的で数日で落ち着きます。ワイヤー矯正では細いワイヤーや段階的な力の調整で負担を抑え、必要に応じて痛み止めの処方も可能です。アライナー矯正でも違和感は生じ得ますが、装着を継続することで慣れてくるケースが一般的です。痛みが強い・長引く際は遠慮なくご相談ください。 -
Q5. 目立ちにくい装置はありますか?
目立ちにくさを重視する方には、歯の裏側に装置を付ける裏側(舌側)矯正、前から見ても金属色が目立ちにくい審美ブラケット、透明なマウスピースを用いるインビザラインが選択肢になります。裏側は見えにくい一方、発音のしづらさや違和感が出る場合があり、表側より期間がやや長くなることがあります。審美ブラケットは金属アレルギーの心配が少なく、審美性と機能性の両立を図れます。適応は歯並びや生活スタイルにより異なります。 -
Q6. 費用の目安と内訳を教えてください
相談は無料、検査料44,000円、毎回の調整料5,500円が目安です。装置費用は、ノーマルブラケット770,000円、審美ブラケット825,000円の掲載があります。部分矯正は片顎27.5万円〜と案内されています。自費診療のため総額は症例や装置、期間で変動します。初回の検査・診断後に治療計画と見積をご説明し、調整料や保定費用の扱い、支払い方法も含めて事前にご案内します。詳細は院内の料金表示をご確認ください。 -
Q7. インビザラインはどのくらい装着が必要ですか?交換サイクルは?
インビザラインは、透明なマウスピース(アライナー)を1日20時間以上装着することが前提です。計画に沿って7〜14日ごとに新しいアライナーへ交換し、少しずつ歯を移動させます。飲食や歯みがきの際は取り外せるため清掃しやすく、装置の見た目が気になる方にも選ばれています。一方で装着時間の自己管理が不可欠です。定期受診時にフィットや計画の進捗を確認し、必要があれば追加調整を行います。 -
Q8. むし歯治療やホワイトニングは矯正と並行できますか?
並行可能です。サイト掲載のFAQでも、矯正中でもむし歯治療やホワイトニングの相談が可能と案内されています。ワイヤー装置がある場合は清掃性や唇頬側の作業性に配慮して処置の順序やタイミングを検討します。アライナー矯正では取り外して行えるメリットがあります。まずは現状の優先度(痛み・進行の有無)を確認し、矯正計画に支障が出ないよう各科と連携して進めます。気になる点は事前にご相談ください。 -
Q9. 矯正中の食事や日常生活で注意することは?
ワイヤー矯正では、粘着性・硬い食品で装置が外れたり、清掃がしにくくなったりするため注意が必要です。装置周りは汚れがたまりやすいので、歯間ブラシやフロスを併用してください。インビザラインは食事の際に外せるため制限が少ないものの、装着時間を確保し、着脱後は歯とアライナーを清潔に保つことが大切です。発音や違和感は経過で慣れることが多いですが、気になる症状は早めにご相談ください。 -
Q10. 年齢や範囲で適応は変わりますか?部分矯正は向いていますか?
矯正は子どもから大人・シニアまで幅広く対応できます。全顎的な噛み合わせ改善だけでなく、前歯の見た目や位置を整える部分矯正にも対応しており、「イベントまでに前歯を揃えたい」「補綴やインプラント前に位置を整えたい」といったニーズにも有用です。部分矯正は適応範囲が限られるため、検査で要否を判断します。目安として、部分矯正は最短6カ月・片顎27.5万円〜の掲示があります。
インビザライン
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Q1. インビザラインはどんな矯正方法ですか?
透明なマウスピース型装置(アライナー)を段階的に交換しながら歯を少しずつ動かしていく矯正方法です。取り外しできるため食事や歯みがきがしやすく、装置自体が目立ちにくいのが特長です。事前に歯並びや噛み合わせの検査・診断を行い、専用ソフトで移動計画を立ててスタートします。適応は症例によって異なるため、診断結果に基づき可否と代替案を説明します。 -
Q2. どのくらい装着が必要ですか?交換の目安は?
十分な装着時間の確保が治療の鍵です。一般的には1日を通して長時間の装着を前提とし、飲食や歯みがき時のみ外します。アライナーは計画に沿って段階的に新しいものへ交換し、少しずつ歯を動かします。交換サイクルは歯の動きや適合状態をみて歯科医が指示します。装着時間や交換忘れが続くと計画との差が生じるため、通院時に進捗を確認しながら調整します。 -
Q3. 対応が難しいケースはありますか?
歯の回転が大きい、移動量が大きい、骨格的なズレが強い、歯周病がコントロールされていないなどのケースでは、単独では対応が難しい場合があります。その際はワイヤー矯正や部分的な補助装置、外科的アプローチなどを含めた別プランをご提案します。適応の可否は検査・診断で判断しますので、現在のお口の状態やご希望を踏まえて、複数の選択肢から無理のない方法を一緒に検討します。 -
Q4. 治療の流れを教えてください
初診相談でお悩みとご希望を伺い、精密検査(写真・型取り・咬合評価など)後に診断と治療計画をご説明します。計画に同意いただいたらアライナーを作製し、装着方法やお手入れを練習して開始します。以後は指示された装着時間の確保と、定期受診で適合や移動状況を確認します。必要に応じて追加アライナー(微調整)を行い、目標の位置に整えた後は保定装置で後戻りを予防します。 -
Q5. 痛みや違和感はありますか?
新しいアライナーに替えた直後は、歯が動き始める影響で締め付け感や軽い痛みを感じやすい傾向があります。多くは一時的で、装着を続けるうちに落ち着いていきます。強い痛みや擦れがある場合は、装置の縁やフィットを確認し、処置や調整で軽減を図ります。無理のない装着スケジュールや咬合のチェック、必要に応じた鎮痛薬の使用などで負担を抑えます。気になる症状は早めにご相談ください。 -
Q6. 食事や歯みがきの注意点は?
食事や熱い飲み物の際はアライナーを外してください。装着したまま色の濃い飲料を摂ると着色の原因になります。再装着前には歯とアライナーを清潔に保つことが大切で、歯みがきやうがいを行うと衛生的です。アライナーは傷がつきにくい柔らかいブラシで水洗いし、高温は変形の原因になるため避けましょう。清掃不足は虫歯・歯ぐきの炎症のリスクになるため、毎日のケアを徹底します。 -
Q7. アタッチメントやゴムかけ(エラスティック)は必要ですか?
歯の移動をより正確に行うため、歯面に小さな樹脂の突起(アタッチメント)を付与したり、噛み合わせの誘導にゴム(エラスティック)を併用することがあります。これらは治療計画と適応によって必要性が異なり、付与や使用の有無は診断に基づき決定します。見た目は目立ちにくい素材が用いられますが、清掃が不十分だと汚れが目立つため、日々のケアと通院で状態を確認します。 -
Q8. 通院頻度と治療期間の目安は?
通院は計画の節目で行い、装着状況や歯の動き、アライナーの適合を確認します。頻度は装置の進み具合や必要な処置によって変わります。治療期間は歯並びの程度、移動量、追加アライナーの要否、装着時間の遵守などで大きく変動します。初回診断時に現在の状態から想定期間をご案内し、経過に応じて見直します。無理のないペースで確実に進められるよう計画を調整します。 -
Q9. 料金や支払い、保険適用について教えてください
マウスピース型矯正は多くが自費診療となり、総額は検査・診断、装置作製、通院時の管理、保定までを含む内容で変わります。治療開始前に計画書と見積をお示しし、費用の内訳や支払い方法をご説明します。分割や各種お支払いの可否、調整料や保定費用の扱いなども事前にご案内します。公的医療保険の適用は原則対象外ですが、詳細は個別にご説明しますのでご相談ください。 -
Q10. アライナーが紛失・破損したらどうすればいいですか?保定は必要?
紛失・破損時は自己判断で修理せず、装着中または一つ前のアライナーを保管のうえ早めにご連絡ください。次工程へ進めるか、再作製や計画修正が必要かを評価します。治療完了後は、歯の後戻りを防ぐために保定装置の使用が重要です。保定期間や装着時間は個々のリスクで異なるため、指示に従って管理します。保定中の違和感や破損があれば、放置せず早めにご相談ください。
審美歯科
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Q1. 審美歯科はどのような治療ですか?
審美歯科は、歯の色・形・並び・歯ぐきの見え方など見た目の調和を高めつつ、噛む・話すといった機能面も両立させることを目指す領域です。ホワイトニング、セラミックによる詰め物・被せ物、ラミネートベニア、ダイレクトボンディング(樹脂での形態修正)などから、現在の状態やご希望、噛み合わせ、清掃性、耐久性、費用のバランスを踏まえて最適な方法を検討します。治療前に診査・診断と十分なご説明を行い、無理のない計画を立てます。 -
Q2. ホワイトニングの種類と違いを教えてください
代表的なのは、院内で薬剤を作用させるオフィスホワイトニング、自宅で専用トレーを使って少しずつ白くするホームホワイトニング、両者を組み合わせるデュアルホワイトニングです。オフィスは短期間で変化を実感しやすい一方、後戻り対策としてホームの併用が有効な場合があります。適応はエナメル質の状態や詰め物・被せ物の有無で異なるため、事前に診査を行い、目標の明度やスケジュールに沿った方法をご提案します。 -
Q3. セラミック・レジン・金属の違いは何ですか?
セラミックは色調再現性や清掃性に優れ、汚れが付きにくいのが特長です。レジン(樹脂)は削る量が比較的少なく短時間で仕上げやすい一方、着色や摩耗の影響を受けやすいことがあります。金属は強度に優れますが見た目や金属アレルギーの懸念に配慮が必要です。部位や噛む力、むし歯の大きさ、清掃のしやすさ、将来のメンテナンス性、費用感などを総合して複数案を比較し、長期的に納得できる素材選択を行います。 -
Q4. ラミネートベニアはどんなときに向いていますか?
前歯の色や形、すき間の改善を少ない切削量で目指す方法として用いられることがあります。歯の表面を必要最小限に整え、薄いセラミックシェルを貼り付けます。短期間で見た目の改善が期待できますが、歯並びのズレが大きい場合や咬合力が強い場合は適応を慎重に判断します。外れや欠けのリスク、歯質削除が不可逆である点も事前に説明し、矯正やダイレクトボンディングなど他の選択肢と比較して最適な方法を選びます。 -
Q5. ダイレクトボンディングとは何ですか?
レジン(歯科用樹脂)を直接歯面に積層・研磨して形と色を整える治療です。削る量を抑えやすく、当日に仕上がるケースがある一方、経年的な着色や摩耗、欠けのリスクがあり、定期的な研磨や微修正が前提となることがあります。適応は小さな欠けやすき間、形態の微調整などに向き、広範囲の色や形の大幅な変更にはセラミック等が選ばれる場合があります。状態やご希望を踏まえて適切な方法をご案内します。 -
Q6. 治療の流れを教えてください
まずカウンセリングと診査(写真・型取り・色の評価・噛み合わせの確認)を行い、治療オプションと見積を比較検討します。必要に応じて仮歯や簡易シミュレーションで仕上がりの方向性を共有し、同意のうえで治療を開始します。セラミックでは形成→仮歯→装着、ホワイトニングでは適応確認→術前クリーニング→施術という流れが一般的です。治療後はメンテナンスと色・咬合の再評価を行い、長期安定をめざします。 -
Q7. 仕上がりの色合わせはどう行いますか?
周囲の歯や肌の色、笑ったときの見え方、照明環境を踏まえてシェード(明るさ・色味・透明感)を決定します。ホワイトニングを併用する場合は、歯の明度が落ち着く期間を設けてから最終色を決めることがあります。詰め物・被せ物は素材ごとに光の透過性が異なるため、写真やシェードガイドを用いて技工士と情報共有し、試適で微調整します。色調は個人差が大きいため、事前に目標と許容範囲をすり合わせます。 -
Q8. どのくらい長持ちしますか?メンテナンスは必要ですか?
素材や噛み合わせ、清掃状態、生活習慣で大きく変わります。セラミックは適切に管理すれば長期使用が期待できますが、強い噛みしめや歯ぎしりがある場合はナイトガードの併用が有効なことがあります。レジンは定期的な研磨・微修正で見た目を保ちやすくなります。いずれも定期検診とクリーニング、ホームケアの見直しが不可欠です。異変(欠け・しみ・噛みにくい等)を感じたら早めにご相談ください。 -
Q9. 痛みや歯を削る量が心配です
治療は必要最小限の侵襲を基本とし、麻酔が必要な場合は事前に説明のうえ行います。ホワイトニングでは一時的なしみ(知覚過敏様症状)が出ることがありますが、多くは一過性で、濃度や回数の調整、知覚過敏抑制材の使用などで対応します。セラミックやベニアでは、歯質削除の量と強度・審美性のバランスを検討し、リスクと代替案を比較しながら計画します。不安や痛みは遠慮なくお伝えください。 -
Q10. 費用や保険適用はどうなりますか?
審美性を高めることを主目的とする治療の多くは自費診療です。機能回復が主目的の範囲では保険が適用される場合もありますが、素材や術式、通院回数で総額は変わります。診査・診断後に複数案の見積とメリット・留意点、想定期間をわかりやすくご説明します。支払い方法や保証、メンテナンス費用の考え方も事前に共有し、納得のうえで進めます。ご予算やスケジュールに応じて無理のない計画をご提案します。
ホワイトニング
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Q1. ホワイトニングとは何ですか?
歯の表面に専用薬剤を作用させ、内部に浸透した着色成分を分解して明るさを高める方法です。歯を削らずに色調の改善を目指せるのが特長で、加齢や飲食、喫煙などで沈着した黄ばみの軽減に適しています。方法には院内で行うオフィス、マウスピースを用いたホーム、両者を組み合わせるデュアルがあります。虫歯や歯周病がある場合は先に治療が必要になることがあり、適応や目標の白さは診査のうえで個別にご説明します。 -
Q2. オフィス・ホーム・デュアルの違いと選び方は?
オフィスは歯科医院で薬剤を扱い短期間で変化を実感しやすい方法、ホームは専用トレーと薬剤で少しずつ白くしていく方法です。デュアルは双方の利点を生かし、早さと持続性の両立を狙います。希望のスケジュールや白さ、知覚過敏の既往、生活リズム、自己管理のしやすさなどで向き不向きが変わります。まず現状の色と目標のギャップを確認し、効果・負担・メンテナンスの観点から無理のない方法をご提案します。 -
Q3. どのくらい白くなりますか?持続期間は?
効果には個人差があり、エナメル質の厚み、着色の種類や期間、年齢、生活習慣などで到達できる明度が変わります。多くの方で段階的な明度改善が見込めますが、目標の色を保証する治療ではありません。白さの持続も飲食やケア習慣に左右され、時間の経過とともに徐々に後戻りします。メンテナンスとして定期的なクリーニングやホームホワイトニングの追加を行うと色の維持に役立ちます。最適な頻度は診査後にご案内します。 -
Q4. 痛みやしみる感じはありますか?対処法は?
一時的にしみる感覚(知覚過敏様症状)が出ることがあります。多くは数日で軽快しますが、既往がある方や冷温刺激に敏感な方で起こりやすい傾向です。対策としては濃度や作用時間の調整、間隔をあけた進め方、知覚過敏抑制成分を含む歯磨剤の併用などがあります。症状が強い場合は一旦中断して回復を待ち、計画を見直します。無理をせず、気になる変化があれば早めにお知らせください。安全に継続できる範囲で進めます。 -
Q5. 詰め物・被せ物も白くなりますか?やり直しが必要?
ホワイトニングは天然歯の色調に作用するため、レジンやセラミック、金属に対しては基本的に色の変化は起きません。前歯の詰め物や被せ物がある場合、周囲の歯だけが明るくなると色差が目立つことがあります。その場合は、ホワイトニングで目標の明度が安定した後に色合わせを行い、必要に応じて詰め物・被せ物の再製作を検討します。治療前に配置や範囲を確認し、段取りと費用感をわかりやすくご説明します。 -
Q6. 安全性は大丈夫ですか?誰でも受けられますか?
歯科管理下で適切に行えば一般的に安全とされていますが、すべての方に同じ方法が適するわけではありません。未治療の虫歯や重度の歯周炎、強い知覚過敏、歯のひび、重いテトラサイクリン変色などでは方法や時期の調整が必要です。妊娠・授乳中は基本的に見合わせることがあります。まず診査でリスクを評価し、適応・禁忌・注意点を説明します。無理のない計画とケアの徹底が安全性と満足度を高めます。 -
Q7. 治療の流れを教えてください
初回はカウンセリングと口腔内診査、色見本による現状記録、必要に応じてクリーニングを行います。オフィスは歯ぐきの保護後に薬剤を作用させ、方法により照射の有無が異なります。ホームは型取りをしてトレーを作製し、使用方法や量、時間、保管の注意点を練習して開始します。経過確認では色の変化や知覚過敏の有無を評価し、必要に応じて濃度・頻度を調整します。完了後は保色のためのケア計画をご提案します。 -
Q8. 施術前後の注意点はありますか?
開始前にクリーニングで表面汚れを除去しておくとムラを抑えやすくなります。施術後24〜48時間は色の濃い飲食物(コーヒー、紅茶、赤ワイン、カレー、濃いソースなど)や喫煙を控えると再着色の予防に有効です。冷温刺激にしみる場合は常温の飲食を意識し、知覚過敏抑制歯磨剤を併用します。ホーム使用時は指示どおりの量と時間を守り、余剰薬剤は拭き取りましょう。トレーは変形防止のため高温を避け、清潔に保管してください。 -
Q9. 矯正や他の治療と併用できますか?順番は?
併用は可能ですが、順番の工夫が必要です。審美修復(詰め物・被せ物)の色合わせが関わる場合は、先にホワイトニングで目標の明度を固め、その後に修復物の色を決定すると整合性が取りやすくなります。矯正中は装置の種類によって可否が異なり、アライナー矯正では取り外して行いやすい一方、固定式装置では終了後に実施することが一般的です。必要に応じて各科と連携し、最適な順序をご提案します。 -
Q10. 料金や保険適用、通院回数の目安は?
ホワイトニングは審美目的の要素が大きく、保険適用外となることが一般的です。方法や回数、濃度、メンテナンスの有無によって総額は変わります。通院は、オフィスでは施術回数に応じて、ホームでは開始時の型取りと使い方指導、経過チェックを行います。初回の診査後に適応の可否、想定ステップ、費用の内訳をわかりやすくご説明します。ご予算やスケジュールに合わせ、無理のない計画をご提案します。
歯科口腔外科
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Q1. 歯科口腔外科ではどんな診療を行いますか?
親知らずの抜歯、歯ぐきや顎の腫れ・痛み、口内炎やできもの(粘膜疾患)、顎関節の不調、歯や顎の外傷、嚢胞・良性腫瘍の精査、インプラント前後の外科的処置など、お口の外科全般を扱います。まず問診・視診・画像検査で原因と範囲を確認し、痛みや腫れのコントロール、感染の有無、全身状態や服薬歴を踏まえて治療計画を立てます。必要に応じて他科と連携し、安全に配慮しながら段階的に進めます。 -
Q2. 親知らずは必ず抜歯が必要ですか?判断の目安は?
すべてが抜歯対象ではありません。痛みや腫れを繰り返す、清掃困難でむし歯や歯周炎を起こす、手前の歯に悪影響が出ている、嚢胞や骨の変化が疑われる、矯正・補綴に支障があるといった場合は抜歯を検討します。一方で無症状で清掃が可能、重要構造から遠いなどリスクが低い場合は経過観察を選ぶこともあります。レントゲンやCTで位置・形態・神経との距離を確認し、メリットとリスクを丁寧に説明した上で方針を決めます。 -
Q3. 抜歯後の痛みや腫れはどれくらい続きますか?
痛みや腫れの程度は歯の埋まり方、骨の硬さ、切開や骨の削合量、処置時間、体質などで変わります。一般に腫れは術後1〜2日目にピークを迎え、その後は徐々に軽快していくことが多いです。冷却は当日〜翌日にかけて短時間で行い、長時間の強い冷却や温めは避けます。処方薬は指示通りに服用し、安静と頭をやや高くして休むと楽になります。強い痛みや腫れの増悪、口が開きにくい、発熱や膿が出るなどの変化があれば早めにご連絡ください。 -
Q4. 抜歯や小手術の当日〜数日の生活で注意することは?
当日は出血予防のためガーゼをしっかり咬み、強いうがい・唾を勢いよく吐き出す・ストローの使用・喫煙・飲酒・激しい運動・長風呂は控えてください。食事は麻酔が切れてから、刺激物や熱い飲食は避け、やわらかいものを反対側で少量ずつ摂りましょう。創部は触らず、処方の洗口剤やブラッシング指導に従って清潔を保ちます。内出血の青あざは数日で薄れていくことが多いです。異常な出血や強い痛みが続く場合はご連絡ください。 -
Q5. ドライソケットを防ぐにはどうすればよいですか?
抜歯窩にできる血の塊(血餅)がはがれると、骨が露出して強い痛みを伴うことがあります。予防には、当日の強いうがいや吸い込み動作、喫煙、創部の触り過ぎを避け、指示された清掃方法・洗口の回数を守ることが大切です。処方薬は指示通りに使用し、睡眠不足や過度な飲酒も控えましょう。痛みが強まる、冷温で鋭くしみる、口臭が増えるなどの変化を感じたら我慢せずに早めに再診を。適切な処置で改善を図ります。 -
Q6. 服用中の薬や持病がある場合、外科治療は受けられますか?
抗血栓薬(血液をサラサラにする薬)、骨粗鬆症治療薬、糖尿病、高血圧、心疾患などの全身疾患・服薬は、外科処置の計画に影響します。自己判断で休薬せず、必ず事前にお知らせください。出血や感染、創傷治癒のリスクを踏まえて、採血や主治医への照会、止血方法の選択、処置時間や侵襲度の調整など安全策を検討します。必要に応じて高次医療機関と連携し、無理のない範囲で実施するか、時期を見直します。 -
Q7. レントゲンやCTはなぜ必要ですか?被ばくは大丈夫?
神経(下歯槽管)や上顎洞との位置関係、歯根の形態、骨の厚みや嚢胞の有無などを把握するために画像検査が重要です。これにより切開線や骨の削合量、分割の要否、処置時間の見込みなどを事前に計画でき、合併症のリスクを下げやすくなります。歯科用X線・CTの被ばくは必要最小限で行い、防護や撮影条件にも配慮します。撮影の必要性と得られる情報を説明したうえで、納得いただいてから実施します。 -
Q8. 口内炎や白い斑点、しこりが長引く場合は受診すべきですか?
通常の口内炎は1〜2週間で自然に改善することが多いですが、長引く、繰り返す、出血しやすい硬いしこりがある、白や赤の斑が広がる、痛みが少ないのに治らないといった場合は、早めの受診をおすすめします。刺激因子の除去や薬の処方に加え、必要に応じて細胞・組織検査(生検)で性状を評価します。全身疾患や栄養状態、生活習慣が関与することもあるため、総合的に確認し、専門機関と連携して対応します。 -
Q9. 顎関節の痛みや口が開きにくいときはどうなりますか?
顎関節症状は、関節や筋肉への負担、歯ぎしり・食いしばり、咬合の不調和、ストレス、外傷などが要因になります。まず痛みの部位と動き、クリック音の有無、開口量、噛み癖などを評価し、セルフケア(安静・硬い食品を避ける・開口訓練)、咬合や姿勢の見直し、必要に応じてマウスピースの作製などを検討します。炎症が強い場合は冷却や薬物療法を行い、改善が不十分なら画像検査や専門的治療を案内します。 -
Q10. 費用や保険適用、他院への紹介はどうなりますか?
多くの抜歯や感染処置、嚢胞の基本的対応は保険適用の範囲で行われますが、検査・処置内容、材料、難易度、通院回数により自己負担額は変わります。全身麻酔が必要、広範囲に及ぶ、顎骨や神経への高度な配慮が必要と判断される場合は、地域の医療機関と連携して適切な環境での治療をご提案します。治療前に選択肢と見積の目安、通院スケジュール、術後の再評価体制をわかりやすくご説明します。
障がい者歯科
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Q1. 障がい者歯科は誰が対象ですか?
発達障害、知的・身体障害、精神障害、難病、医療的ケアが必要な方、ご高齢で認知機能の低下がみられる方など、一般的な受診に配慮を要するすべての方が対象です。初診では生活歴、既往歴や服薬、アレルギー、コミュニケーション手段、苦手・得意なことを丁寧に伺い、無理のない受診計画を立てます。可能であれば主治医情報やお薬手帳をご持参ください。 -
Q2. 初診までに準備しておくと良いことは?
普段の生活リズム、嫌がりやすい刺激(音・匂い・光・触覚)、落ち着きやすい合図や道具、発作や体調変化の既往、支援学校・施設の連絡先などをメモ化してお持ちください。来院時間は混雑の少ない枠をご案内します。保険証・各種受給者証・お薬手帳、可能なら歯ブラシや使用中の補助具もお持ち込みください。事前に処置の優先度とゴールを共有できると、当日の負担が減ります。 -
Q3. 診療の流れと配慮点を教えてください
まず「慣れる」ことを大切にし、椅子に座る・口を開ける・器具を近づけるなど小さな成功体験を積み重ねます。段階的に口腔内の確認、清掃、必要な処置へ進みます。短時間のステップに分け、休憩の合図を決め、刺激(音・光・匂い)をできる範囲で調整します。写真や絵カード、タイマーなど視覚的手掛かりを活用し、できたことを肯定的にフィードバックして次回につなげます。 -
Q4. 痛みや恐怖心への対応はありますか?
表面麻酔や注入速度に配慮した局所麻酔、処置手順の事前説明、ヘッドホン・タオル・ブランケット等の感覚調整、姿勢の工夫、こまめな休憩などで負担を軽減します。無理はせず、その日の到達点で切り上げる選択も行います。痛みや不安は主観差が大きいため、苦手な場面や落ち着く合図を遠慮なく共有してください。次回に向けたステップ設計で徐々に慣れていく方針をとります。 -
Q5. 鎮静や全身麻酔での治療は可能ですか?
強い恐怖心や嘔吐反射がある、処置の安全確保が難しい、全身疾患の管理が必要などの場合、鎮静法や連携医療機関での全身麻酔が適応となることがあります。適否は既往歴・服薬・全身状態を踏まえて個別に判断し、術前検査、リスクと代替案の説明、同意を経て進めます。方法や実施場所は状況により異なるため、まず外来での対応可否を評価し、最適な環境を提案します。 -
Q6. 付き添い者やご家族の役割は?
普段の声かけや合図、落ち着きやすい環境づくりは大きな助けになります。診療中は安全を最優先に、必要最小限の体位保持をお願いする場合がありますが、その際は目的と方法を事前に説明し、同意を得てから行います。抑制を前提とした対応は選びません。意思決定の支援や通訳が必要な場合も、可能な範囲で一緒に進めます。終わった後の強化子(ごほうび)も有効です。 -
Q7. 車椅子や医療的ケアが必要な方の受診は?
車椅子のまま診療できる体位や、移乗の方法を事前に相談します。吸引やてんかん、胃ろう・気管カニューレなど医療的ケアが関わる場合は、主治医・看護職と連携し、処置時間や体位、バイタルの確認など安全管理を強化します。必要機器の持参や付添体制、緊急時の連絡先を共有し、無理のない範囲で計画します。初回は評価中心とし、段階的に処置へ移行します。 -
Q8. 予約や通院頻度はどのように決めますか?
静かな時間帯で長めの枠を確保し、分割治療や短時間の通院を基本にします。成功体験を積むため、はじめは間隔を短めにし、慣れてきたら伸ばします。体調変動や学校・通所に合わせて柔軟に予定を調整します。当日の急な変更が予想される場合は、事前に連絡方法を取り決めておくと安心です。痛みや腫れなど緊急性があるときは応急対応を優先します。 -
Q9. 費用や保険、利用できる制度は?
むし歯や歯周治療、抜歯、多くの一般処置は保険適用が基本です。自費となる材料・術式を選ぶ場合は事前に説明し、見積を提示します。障害者医療費助成や自立支援医療などの公費制度は自治体により内容が異なるため、該当の有無や手続きは個別にご案内します。通院に付き添いが必要な場合の交通手段やスケジュールも考慮し、無理のない計画を一緒に立てます。 -
Q10. 自宅での口腔ケアのコツはありますか?
姿勢と持ち方を安定させ、短時間で区切って「できる範囲」を積み重ねます。柄の太い歯ブラシやヘッド小さめ、電動ブラシ、ワンタフト、歯間ブラシ・フロスなどを組み合わせ、フッ化物配合歯磨剤を継続使用します。嚥下に配慮し、少量の水で1回のみうがいする方法も有効です。ケア手順を写真やチェックリストで可視化し、できたら褒める仕組みを作ると定着しやすくなります。定期検診で見直しましょう。
予防歯科
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Q1. 予防歯科では何を行いますか?
予防歯科は、むし歯や歯周病を「治す前に防ぐ」ことを目的に、定期検診と専門的クリーニング、生活習慣・セルフケアの最適化を組み合わせて進めます。歯石や着色の除去、バイオフィルムの破壊、フッ化物の応用、噛み合わせや磨き残し部位のチェック、ブラッシング・フロス・歯間ブラシの使い方指導などを行います。症状が出る前に小さな変化を発見し、負担の少ない対応で口腔内の安定をめざします。 -
Q2. 定期検診の間隔はどのくらいが目安ですか?
最適な間隔はお口の状態やリスクで異なります。むし歯・歯周病の既往、磨き残しの傾向、唾液量や食習慣、喫煙や歯ぎしりの有無、矯正・インプラント・被せ物の状態などを総合して決めます。初診・治療後は短めのサイクルで安定化を図り、改善が得られれば徐々に伸ばす方法が一般的です。検診では写真やポケット測定、出血や動揺の評価を行い、結果に合わせて間隔とケア内容を見直します。無理のない継続が重要です。 -
Q3. PMTCやスケーリングはどんな効果がありますか?
スケーリングは硬い歯石を専用器具で除去し、ルートプレーニングで根面をなめらかに整えることで、歯周病の原因となる汚れの再付着を抑えます。PMTCは歯科衛生士が器具とペーストでバイオフィルムや着色を除去し、ホームケアでは落としにくい部位まで清潔にします。これらを組み合わせると炎症が改善しやすく、口臭や出血の軽減、むし歯リスクの低下につながります。効果を保つには継続的な来院と日々のケアが不可欠です。 -
Q4. フッ化物(フッ素)塗布は安全ですか?効果はありますか?
歯科で行うフッ化物応用は、適切な濃度と手順を守れば一般に安全と考えられ、エナメル質の再石灰化を助け、酸に溶けにくい状態をつくることでむし歯予防に役立ちます。特に萌出直後の歯や根面う蝕のリスクが高い方に有効です。塗布は短時間で完了し、ホームケアではフッ化物配合歯磨剤の継続使用が推奨されます。誤飲防止のため使用量・うがい方法を守ることが大切で、年齢やリスクに合わせて方法をご案内します。 -
Q5. シーラントはどんな人に向いていますか?
シーラントは、奥歯の噛む面の溝をレジンで封鎖し、汚れがたまりにくくする予防処置です。溝が深くて磨きにくいお子さまや、萌出直後で歯質が成熟していない時期に適しています。歯を大きく削らずに行えますが、経時的な摩耗や脱離が起こることがあるため、定期検診で状態を確認し必要に応じて補修します。日々のブラッシングやフッ化物の利用と併用すると、むし歯の抑制効果が高まりやすくなります。 -
Q6. 自宅での歯みがきは何を重視すれば良いですか?
まずは毎回のプラーク(歯垢)除去を確実にすることが重要です。毛先の当て方、力加減、当てる順番を決め、1本ずつ小刻みに磨きます。歯間清掃具(フロスや歯間ブラシ)を併用すると、歯と歯の間やブリッジ・矯正装置周りの汚れを効率よく落とせます。フッ化物配合歯磨剤の使用、仕上げに少量の水で1回のみうがいを行う方法も有効です。染め出しや電動歯ブラシの活用、個別指導で苦手部位を減らすと精度が上がります。 -
Q7. 食生活や生活習慣は口の健康にどんな影響がありますか?
間食の回数や糖分の取り方、就寝前の飲食、酸性飲料の頻度は、口腔内が酸性に傾く時間を延ばし、むし歯リスクを高めます。よく噛んで唾液を促す、就寝前後は水を選ぶ、ダラダラ食べを避けるなどの工夫が効果的です。喫煙やストレス、口呼吸、歯ぎしり・食いしばりは歯周病や知覚過敏の悪化因子になり得ます。検診では習慣と症状の関連を整理し、実行しやすい改善策を一緒に計画します。無理のない継続が成果につながります。 -
Q8. 妊娠中や子どもの予防ケアで注意することは?
妊娠中はホルモン変化やつわりの影響で歯ぐきが腫れやすく、歯みがきが難しい場合があります。体調が安定する時間帯に短時間で分けて磨き、やわらかいブラシやフッ化物配合歯磨剤の活用が有効です。お子さまは仕上げ磨きと間食管理、フッ化物の適切な利用、シーラントの併用で予防効果が高まります。どちらも定期検診で成長や体調に合わせた指導を行い、無理のない方法を選びます。気になる変化は早めにご相談ください。 -
Q9. 口臭が気になります。予防歯科で改善できますか?
多くの口臭は、舌苔や歯周病、磨き残し、カリエス、入れ歯や装置周りの清掃不良など口腔内由来です。予防歯科では原因を診査し、歯石・バイオフィルムの除去、舌清掃の方法、唾液量を保つ生活習慣の見直し、適切な清掃具の選択を行います。歯周病の治療や不適合修復の是正が必要な場合もあります。全身疾患や薬の影響が疑われるときは、医科連携や生活指導を含めて総合的に評価し、持続可能なケアを提案します。 -
Q10. 費用や保険適用はどうなりますか?
クリーニングやスケーリング等は、診断内容や症状、目的によって保険適用となる場合と自費になる場合があります。着色除去など審美目的の処置は自費となることがあります。初回にお口の状態を拝見し、必要な検査・処置、通院回数の目安とともに費用の内訳をわかりやすくご説明します。予防は継続が重要なため、ライフスタイルやご予算に合わせて無理のない計画を提案します。ご不明点は遠慮なくお尋ねください。
歯周再生治療
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Q1. 歯周再生治療とは何ですか?適応はありますか?
歯周再生治療は、歯周病で失われた歯を支える組織(歯槽骨・歯根膜・セメント質など)の回復を目指す治療の総称です。徹底した歯周基本治療(プラークコントロール、スケーリング・ルートプレーニング)を行い、炎症が落ち着いても深いポケットや骨欠損が残る部位が対象になることがあります。欠損形態や全身状態、喫煙の有無、清掃状況などで適応が変わるため、検査・診断に基づき可否と代替案をわかりやすくご説明します。 -
Q2. どんな方法がありますか?
部位や欠損の形に応じて、再生タンパクを用いる方法、骨補填材と膜を組み合わせて骨再生を促す方法、歯ぐきの厚みや形を整える結合組織移植などを選択します。単独ではなく、徹底した感染コントロールと咬合の調整、清掃性の改善(不適合な被せ物の是正等)と組み合わせて実施します。術式ごとに期待できる効果や限界、手術時間、術後管理、費用の考え方が異なるため、事前に複数案を比較し納得のうえで進めます。 -
Q3. 治療の流れを教えてください
まず診査・診断(レントゲンや必要に応じCT、ポケット測定、出血・動揺の評価)で状態を把握し、歯周基本治療で炎症と原因因子をコントロールします。再評価で適応が見込める部位に対し、局所麻酔下で小切開を行い、感染源を直視下で除去。欠損形態に応じて再生材料を適切に配置し、創部を丁寧に縫合します。術後は消毒と経過観察、抜糸、清掃指導を段階的に行い、安定後はメンテナンスへ移行します。 -
Q4. 痛みや腫れ、ダウンタイムはどの程度ですか?
多くは局所麻酔下で行うため処置中の痛みは抑えられます。術後は一時的な腫れや鈍痛、噛みにくさ、出血が生じることがありますが、処方薬の服用、安静、指示どおりの清掃・洗口で経過に伴い軽減していくのが一般的です。個人差があるため、仕事や学校の予定に合わせた時期の調整、痛みが強い時の連絡体制を事前に確認します。異常な出血、強い痛み・腫れの増悪、発熱などがあれば早めにご連絡ください。 -
Q5. どのくらい良くなりますか?成功率は?
改善の程度は欠損の形(垂直性か水平性か、壁の数)、感染コントロール、清掃状態、咬合力、喫煙や全身状態など多くの因子に左右され、術式ごとに予測が異なります。再生治療は「失われた組織の回復を目指す」選択肢ですが、すべての部位で同じ結果が得られるわけではありません。事前に期待できる範囲と限界、必要な通院・ホームケア、併用治療の要否を説明し、長期のメンテナンスを前提に計画します。 -
Q6. リスクや合併症はありますか?
術後の腫れ・痛み・出血、知覚過敏様症状、創部の開放や再生材料の露出、感染、審美的な歯ぐきの変化などが起こり得ます。喫煙、清掃不良、糖尿病のコントロール不良、強い咬合力が残る場合は治癒が妨げられることがあります。これらを最小化するために、術前のリスク評価と原因因子の是正、術式の選択、丁寧な創傷管理、術後指示の厳守が重要です。異変があれば自己判断せず、速やかにご相談ください。 -
Q7. 喫煙や全身疾患は影響しますか?
喫煙は血流や免疫の面から創傷治癒を妨げ、再生治療の予後に不利に働くことが知られています。糖尿病、骨代謝に関わる薬の使用、自己免疫疾患なども治癒に影響するため、事前に既往歴・服薬・検査値を確認し、必要に応じて主治医と連携します。禁煙や血糖コントロール、ブラッシングの精度向上、咬合力のコントロールなど、可能な範囲で整えることが治療成績の安定につながります。 -
Q8. 術後の生活で注意することは?
術後しばらくは創部への強いブラッシング、強いうがい、吸い込み動作、喫煙、飲酒、激しい運動、熱い飲食は避けます。食事は反対側でやわらかいものから始め、指示された洗口や清掃方法を守って清潔を保ちます。創部を触らない、舌や指でいじらないことも大切です。処方薬は指示どおりに使用し、決められた再診・抜糸にお越しください。異常があれば予約を待たずご連絡いただける体制を整えています。 -
Q9. 費用や保険適用はどうなりますか?
歯周基本治療や一部の外科処置は保険の範囲で行えることがありますが、再生材料や術式によっては自費診療が含まれる場合があります。総額は部位数、欠損形態、必要な処置、通院回数で変動します。診査後に適応の可否と複数案の見積を提示し、費用の内訳、想定期間、メリットと留意点、メンテナンス費用の考え方まで事前にご説明します。ご予算やスケジュールに合わせ、無理のない計画をご提案します。 -
Q10. 適応外の場合はどうなりますか?他の選択肢はありますか?
欠損形態や全身状態、清掃性の観点から再生の適応が低い部位では、炎症コントロールと清掃性向上を最優先とし、ポケットの改善を目的とした別の外科的手法、形態修正、不適合修復の是正、咬合調整などを組み合わせます。動揺が強い場合はスプリントで安定化を図ることもあります。いずれも長期的なメンテナンスが鍵です。複数の選択肢を比較し、負担と効果のバランスが取れる現実的な方針を一緒に決めます。