「歯が痛いとき、少しでも楽になる方法はないかな?」
「市販薬ってどれを選べばいいのかわからない…」
そんな疑問を抱えて、この記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。
歯が痛いときの時間は、いつもより何倍もつらく長く感じるものです。
痛みの原因は、虫歯や歯周病、歯の神経のトラブルなど多岐にわたります。しかし歯科医院に行けない夜間や休日は、応急処置で痛みをやわらげるしかありません。
この記事では、歯が痛いときに役立つ応急処置や市販薬の選び方、さらに歯医者に行く目安や再発を防ぐための予防法について紹介します。
加えて、痛みをやわらげるツボや食事の工夫も取り上げ、日常生活の中で役立つ方法をわかりやすく解説します。
目次
歯が痛いときにまずできる2つの応急処置

歯の痛みは、仕事や家事に集中できなくなるほどつらいですよね。すぐに歯科医院に行けないときでも、応急処置の方法を知っていれば痛みをやわらげることができます。
ここでは、歯が痛いときに自宅で取り入れやすい2つの対処法を紹介します。
- 冷やす・うがいで痛みをやわらげる方法
- 寝る姿勢や生活上の工夫
冷やす・うがいで痛みをやわらげる方法
歯が痛むときにまず試したいのが、冷やすことです。氷を直接あてるのは刺激が強すぎるため、保冷剤をタオルで包み、ほほの外側から優しくあててください。血流を抑えることで炎症が落ち着き、痛みをやわらげる効果が期待できます。
さらに、食塩水でのうがいも効果的です。コップ一杯のぬるま湯に塩をひとつまみ溶かして口をすすぐと、殺菌作用によって口の中の細菌が減り、痛みや腫れの緩和につながります。
寝る姿勢や生活上の工夫
横になると患部に血流が集まりやすく、歯の痛みが強まる傾向にあります。そんなときは枕を少し高めにして、頭の位置を上げてみてください。これだけでも痛みがやわらぐことがあります。
また、飲酒や喫煙は血流を促進して炎症を悪化させるため、歯が痛むときには控えましょう。
こうした工夫でしのげるのは一時的なものですが、少しでも楽に過ごせるよう、生活環境を整えることが大切です。
関連記事:虫歯で痛いときの原因と応急処置5選|放置リスクも徹底解説
歯が痛いときのツボでやわらげる方法

冷やすこともできない、薬も手元にない、という場合もあるでしょう。そんなときに試したいのがツボ押しです。体の特定のツボを刺激することで、痛みがやわらぐかもしれません。
ここでは、歯の痛みに効果があるとされるツボの押し方と注意点を紹介します。
- 合谷(手の甲)の押し方
- ツボ押しの注意点
合谷(ごうこく)の押し方
歯の痛みをやわらげるツボとしてよく知られているのが、手の甲にある「合谷」です。場所は、親指と人差し指の骨が交わるあたりから、やや人差し指寄りにあります。押すと少し響くような痛みを感じるのが目安です。
親指でゆっくりと5秒ほど押し、次に力を抜いて離すという動作を繰り返すことで、痛みが軽くなる場合があります。効果の感じ方には個人差がありますが、道具を使わず手軽に試せる方法として覚えておくと安心です。
ツボ押しの注意点
ツボ押しはあくまで応急的な方法であり、根本的に痛みを治すわけではありません。
強く押しすぎると筋肉や血管に負担をかける恐れがあるため、心地よい程度の強さで行うことが大切です。
また、妊娠中の方は、体に影響が出る可能性があるとされるため、ツボ押しは避けておきましょう。
関連記事:歯の痛み ツボで和らげる方法|即効性と注意点から予防法まで解説
歯が痛いときに使える市販薬の選び方

歯が痛いとき、どの薬を選べばよいのか迷う方も少なくありません。市販薬の特徴を知っておくと、自分に合ったものを選びやすくなります。
ここでは代表的な市販薬の違いと、塗って使うタイプの薬について紹介します。
- ロキソニン・イブ・カロナールの違い
- 液体タイプの塗り薬
ロキソニン・イブ・カロナールの違い
歯の痛みをやわらげるために使われるのが鎮痛剤です。なかでも「ロキソニン(ロキソプロフェン)」は効き目が早く、強い痛みに効果を発揮しやすいとされています。
「イブ(イブプロフェン)」は、痛みを抑えるだけでなく炎症をしずめる作用もあり、頭痛や生理痛にも使われる薬です。
一方「カロナール(アセトアミノフェン)」は作用が穏やかで胃にやさしいのが特徴で、妊娠中の方や子どもにも処方されることがあります。
それぞれ薬の強さや体への負担が異なるため、自分の体調や状況に合わせて選ぶことが大切です。特に子どもや妊娠中の方、持病のある方など不安がある場合は、薬剤師に相談しながら購入すると安心です。
液体タイプの塗り薬
飲み薬のほかに「新今治水(しんこんじすい)」のような液体タイプの塗り薬もあります。患部に直接塗ることで神経に作用し、痛みをしずめる効果が期待できます。
飲み薬のように体全体に作用するのではなく、局所的に働くため、早く効かせたいときに便利です。ただし、人によっては刺激が強く感じられることもあるため、必ず用法・用量を守って使用しましょう。
関連記事:歯が痛い すぐに歯医者に行けない人のための応急ケアと受診目安6選
応急処置でも治らないときに歯医者へ行く2つの目安

歯科医院での受診が必要なのは分かっていても、忙しくて後回しにしてしまうこともあるでしょう。ですが、以下のような症状が出ている場合は、早めに受診することが大切です。
- 痛みが長引く・薬が効かない場合
- 腫れや発熱がある場合
痛みが長引く・薬が効かない場合
市販の痛み止めを飲んでも効き目が弱い、あるいは一度おさまってもすぐに再発するような場合は注意が必要です。虫歯が神経まで進行していたり、歯の根に炎症が起きていたりする可能性があります。
放置してしまうと症状が悪化し、治療にかかる期間や費用が大きくなることもあります。応急処置でやり過ごすのではなく、できるだけ早く歯科医院を受診しましょう。
腫れや発熱がある場合
歯ぐきが大きく腫れている場合や、歯の痛みに加えて発熱があるときも、受診のサインです。細菌感染が広がって膿がたまっている可能性があり、その場合は抗生物質の投与や、膿を取り除く処置が必要になります。
放っておくと体全体に影響を及ぼす場合もあるため、自己判断で市販薬に頼るのではなく、必ず歯科医院で治療を受けましょう。
関連記事:歯が浮いた感じで噛むと痛い原因7選|歯医者さんにいくべきサインも解説
歯が痛いときの食事と予防の3つの工夫

お腹がすいても歯が痛くて食べられない…そんな方もいるでしょう。けれども、食べ方や生活習慣を少し工夫すれば、痛みをやわらげながらお腹を満たすことができます。
ここでは、歯が痛いときに役立つ食事の工夫と、予防につながる生活習慣を紹介します。
- 痛いときにおすすめの食事
- 避けたい食べ物と飲み物
- 予防につながる歯磨き・生活習慣
痛いときにおすすめの食事
歯が痛むときは、できるだけ刺激が少なく柔らかい食事を選びましょう。おかゆやうどん、スープなどは噛む力があまりいらず、胃にもやさしいのでおすすめです。
豆腐やよく煮込んだ野菜なら、食べやすいうえに必要な栄養をしっかり摂れます。さらに、アイスクリームやプリンは、冷たさで一時的に痛みをやわらげつつ甘みを楽しめるため、気分転換やストレス発散にも役立ちます。
避けたい食べ物と飲み物
歯が痛むときには、避けたほうがよい食べ物や飲み物もあります。
たとえば硬いせんべいやナッツ類、キャラメルのように強く噛む必要がある食品は、歯に大きな負担をかけるので避けましょう。
また、熱すぎたり冷たすぎたりする飲み物は、急な温度変化で歯や神経を刺激し、知覚過敏の症状や炎症を悪化させます。
さらに、糖分の多いジュースやお菓子は細菌の活動を活発にし、虫歯の進行を早めるため控えてください。
予防につながる歯磨き・生活習慣
痛みが落ち着いたら、やさしく丁寧に歯を磨きましょう。あわせて、デンタルフロスや歯間ブラシで細かい汚れを取り除き、洗口液を使って口の中を清潔に保つことも大切です。
また、電動歯ブラシを取り入れるのもおすすめです。効率よく磨けるため、手磨きが苦手な方や力の入れすぎが心配な方、毎日時間に追われている方にも適しています。
さらに、規則正しい生活リズムやバランスのとれた食事を心がければ、再び歯の痛みに悩まされるリスクを減らせます。
関連記事:親知らず抜歯後の痛みに耐えられないときの対処法|おすすめの食事も紹介
夜間・休日でも受診できる歯科医院の2つの探し方

夜中や休日に耐えがたい痛みがあるとき、どうしたらいいか悩みますよね。実は、そんなときでも診てもらえる歯科医院があります。あらかじめ探し方を知っておけば、いざというときに慌てず対応できるでしょう。
ここでは、夜間や休日に診てもらえる歯科医院の探し方と、受診前に知っておきたい準備について紹介します。
夜間救急や休日診療の利用方法
多くの地域では、休日や夜間に応急対応できる歯科診療体制が整えられています。休日当番医や応急診療所については、自治体や歯科医師会の案内ページを確認すれば、近くで利用できる施設を見つけられるでしょう。
受診の際は、事前に電話で連絡を入れておくと安心です。応急処置が中心にはなりますが、強い痛みや腫れをしのぐには十分役立ち、気持ちの面でも落ち着けます。困ったときは、ためらわずに利用してください。
受診前に準備しておくこと
夜間や休日に歯科を受診する際は、どうしても慌ただしくなりがちです。あらかじめ最低限の準備をしておくと、診察もスムーズに進みます。
保険証やお薬手帳はもちろん、痛みの経過や服用した薬の種類と時間をメモして持参すると、診察がより正確になります。また、現金のみ対応の医療機関もあるため、支払い方法を確認しておくと安心です。
まとめ|歯が痛いときの応急処置と受診の目安

歯が痛いときは、冷やしたり食塩水でうがいをしたりといった応急処置で、一時的に痛みをやわらげることができます。
ツボ押しや市販薬も役立ちますが、根本的な解決にはならないため、痛みが長引いたり腫れや発熱を伴ったりする場合は受診が欠かせません。
また、食事の工夫や日々の歯磨き習慣を見直すことで、痛みの再発を防ぐことにもつながります。
夜間や休日でも対応してくれる歯科医院は地域ごとに用意されているので、いざというときのために調べておくと安心です。
応急処置と専門的な治療、そして予防の習慣を組み合わせることで、歯の痛みから解放され、快適な生活を取り戻すことができるでしょう。
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