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2025/12/25

血餅とは?抜歯後に取れたかどうか判断する6つのポイント

抜歯後の穴を見て、「この黒っぽいものは血餅なのだろうか」「もしかして取れてしまったのでは」と不安になる方は少なくありません。

痛みが強くなったり、見た目が変わったりすると、様子を見てよいのか、歯科医師に相談すべきなのか迷ってしまうこともあるでしょう。

血餅が保たれているかどうかは、見た目や痛みの変化など、いくつかのポイントを押さえることで判断できます。

この記事では、血餅の基本的な役割から、抜歯後に確認したい判断のポイント、注意すべきサインや受診の目安までを、わかりやすく解説します。

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血餅とは何か|抜歯後にできる血のかたまりの2つの基本

抜歯後にできる血餅について不安そうに頬を押さえる女性の口元の写真

抜歯後の穴に見える暗い色のかたまりに、不安を感じる方は少なくありません。正常な状態なのか判断できず、触ってよいのか迷うこともあるでしょう。

ここでは、血餅とは何かという基本と、抜歯後に血餅ができる理由、その役割について整理します。

血餅の正体を理解することで、抜歯後の状態を落ち着いて見極めやすくなります

血餅とは抜歯後の穴に自然にできる血のかたまり

血餅とは、抜歯によってできた歯ぐきの穴に、自然にたまった血液が固まってできる血のかたまりのことです。

出血を止め、傷口を守るために体がつくり出すもので、かさぶたと同じ役割を担っています。

見た目は暗い赤色から黒っぽく見えることが多く、初めて目にすると不安になるかもしれませんが、血餅は正常な回復過程の一部です。

抜歯後の治癒が進んでいくための、大切な土台となる存在です。

血餅が担っている大切な役割

血餅には、抜歯後の傷口を守る重要な役割があります。歯ぐきの穴を覆うことで、食べ物や空気などの刺激が直接触れるのを防ぎ、強い痛みが生じにくくなります。

さらに、血餅は歯ぐきが新しく再生していくための土台となる存在です。血餅が安定していることで傷口の回復が進み、穴も時間とともに自然にふさがっていきます。

一方で、血餅が失われると傷口がむき出しになり、痛みが強く出たり、治癒が遅れたりする原因になります。そのため、抜歯後は血餅をできるだけ保つことが大切です。

関連記事:血餅が取れそうで怖いときの最初の3手順と受診目安|やっていいこと・ダメなこと

血餅がある正常な状態と回復の3つの目安

歯科医院で抜歯後の状態について説明を受け、口元を気にする女性の様子

抜歯後は口の中の変化が気になり、「この状態は正常なのだろうか」と不安になる方もいるでしょう。

血餅ができていても、見た目や痛みの感じ方には個人差があり、判断に迷うことがあります。

ここでは、血餅が保たれているときに見られる一般的な状態と、回復が順調に進んでいると考えられる目安を整理します。

血餅があるときの見た目の特徴

血餅がある正常な状態では、抜歯した穴の部分が暗い赤色や黒っぽく見えることがよくあります。

表面が少し湿って見えたり、穴が完全にはふさがっていないように感じたりすることもありますが、無理に触らなければ心配はいりません。

また、数日たってくると白っぽく見えることがありますが、これはいわゆる膿ではなく、治癒が進む過程で血餅の表面が変化している状態です。

一方で、抜歯窩が白く乾いた感じに見えたり、骨のようなものが露出して見えたりする場合は、血餅が失われている可能性があります。

見た目が急に変わったときは、痛みの強さや口の中のにおいなど、ほかのサインにも注意しましょう。

抜歯後によくある痛みや違和感の範囲

血餅が保たれている場合でも、抜歯後しばらくは軽い痛みや違和感を感じることがあります。

噛んだときの違和感や鈍い痛み、口の開け閉めがしづらい感覚などが出ることもありますが、日ごとに楽になっているようであれば、回復過程の一部と考えられます。

時間の経過とともに痛みが和らいでいくのが特徴です。

一方で、何もしていなくてもズキズキとした強い痛みが続く場合や、抜歯から2〜3日たってから痛みが増してくる場合、痛み止めが効きにくいと感じる場合には注意が必要です。

血餅がはがれて起こるドライソケットなど、治療が必要な状態が隠れていることもあります。

日にちごとの回復の流れ

抜歯当日から翌日にかけては、出血がにじんだり、違和感や軽い痛みを感じやすい時期です。

腫れは翌日から2日目あたりがピークとなり、その後は3〜4日目頃から少しずつ引いていきます。

口の中の見た目に大きな変化がなくても、食事がしやすくなる、痛みが和らぐ、腫れが落ち着くなど、生活面で楽になってきていれば回復が進んでいるサインです。

抜歯した穴自体はすぐに完全には埋まらず、状態が落ち着くまでにはある程度の時間がかかりますが、変化がゆっくりでも症状が改善していれば、焦らず経過を見守りましょう。

関連記事:親知らずの抜歯後の白い塊とにおいが正常か分かる5つのチェック

血餅が取れてしまった可能性がある3つのサイン

鏡を見ながら口元の違和感を気にして頬に手を当てる女性の様子

抜歯後に痛みが強くなったり、見た目が変わったりすると、「血餅が取れてしまったのでは」と不安になる方もいるでしょう。

血餅は多くの場合自然に保たれますが、状況によっては失われてしまうこともあります。

ここでは、血餅が取れている可能性を考える際に確認したい代表的なサインを整理します。

血餅が取れているかもしれない見た目の変化

血餅が取れている場合、抜歯した穴が白っぽく見えることがあります。暗い色のかたまりが見えず、全体が乾いたような状態になっているときは注意が必要です。

また、穴の奥に硬いものや骨のような白い部分が見える場合も、血餅が失われている可能性があります。くぼんだままでカサカサして見える状態は、正常な経過とは異なるサインの一つです。

一方、回復が順調な場合でも、数日たつと血餅の表面が白っぽくなります。この場合は、しっとりとした質感があり、盛り上がって見えるのが特徴です。

見た目だけで判断せず、痛みや違和感が強くなっていないかもあわせて確認しましょう。

気になる変化があっても、鏡でそっと確認する程度にとどめ、歯ブラシや綿棒、指などで直接触るのは避けてください。

刺激を与えることで、残っている血餅まで剥がしてしまうおそれがあります。

痛みや違和感で判断できるポイント

血餅が取れると、時間の経過とともに痛みが強まります。

抜歯直後よりも後になってからズキズキとした痛みが増したり、何もしていなくても痛みを感じたりする場合は注意が必要です。

また、口の中に嫌な味やにおいを感じることがありますが、血餅が保たれている状態では起こりにくい症状です。

特に、抜歯から2〜3日ほどたって、一度落ち着いた痛みが再び強くなってきた場合や、脈打つような痛みが顎やこめかみまで広がるような場合は、血餅が失われている可能性が考えられます。

市販の痛み止めを使っても楽にならない、夜眠れないほどつらいと感じるときは、自己判断で様子を見続けず、早めに歯科医院へ相談しましょう。

注意が必要な理由

血餅が取れてしまうと、抜歯した部分がむき出しになり、外からの刺激を直接受けやすくなります。その結果、強い痛みが出たり、回復までに時間がかかったりすることがあります。

違和感があるにもかかわらず無理に様子を見続けると、症状が悪化してしまうこともあるため注意が必要です。

血餅が失われた状態が続くと、いわゆる「ドライソケット」と呼ばれる、強い痛みを伴う状態に進行することがあります。この場合、自然に治るまでに時間がかかることも少なくありません。

歯科医院では、傷口の洗浄や薬の処置などによって刺激の原因を取り除き、痛みを和らげる対応が可能です。「おかしいかも」と感じた段階で、遠慮せず相談することで、早期の対応につながりやすくなります。

関連記事:親知らず抜歯後の穴は自然にふさがる?受診目安と対処方法を徹底解説

血餅が取れやすくなる2つの行動と避けたいこと

血餅を守るために避けたい行動があることを示す、腕でバツ印を作る女性の写真

血餅は自然にできるものですが、日常の何気ない行動がきっかけで取れてしまうことがあります。

知らずに行った行動によって状態が悪化すると、強い痛みや不安につながることも少なくありません。

ここでは、血餅が取れやすくなる代表的な行動と、その理由を整理します。事前に知っておくことで、抜歯後のトラブルを防ぎやすくなるでしょう。

血餅が取れやすくなる日常の行動

抜歯後に特に注意したいのが、強いうがいです。勢いよく口をゆすぐと、まだ安定していない血餅がはがれてしまうことがあります。

また、抜歯した部分を舌や指で触る行動も避けたいポイントです。違和感があるとつい触りたくなりますが、その刺激が血餅を崩す原因になることがあります。

ほかにも、ストローで飲み物を吸う動作や喫煙は、口の中に強い圧力や刺激を与えるため注意が必要です。

さらに、熱い飲み物やアルコールの摂取、長時間の入浴や激しい運動は、血行を急に高めて出血や血餅の不安定化につながることがあります。

硬いものや噛みごたえのある食品を抜歯側で噛むことも、物理的な圧力で血餅を押し流してしまう原因になります。

抜歯後しばらくは、反対側で柔らかいものを中心に食べるよう意識しましょう。

なぜその行動がよくないのか

これらの行動が問題となるのは、血餅が傷口を守る役割を果たしているためです。

強い力や刺激が加わると血餅がはがれ、抜歯した穴がむき出しの状態になります。その結果、痛みが強く出たり、回復が遅れたりします。

抜歯後しばらくは、血餅を守る期間と考え、できるだけ刺激を与えないことが大切です。

血餅を守るために今日からできる2つの過ごし方

鏡で口元を確認しながら、抜歯後の回復状態を落ち着いてチェックする女性の様子

抜歯後の回復を順調に進めるためには、血餅を安定した状態で保つことが大切です。

特別なことをする必要はなく、日常の過ごし方を少し意識するだけで、血餅が取れるリスクを下げられます。

ここでは、今日から実践しやすい基本的な過ごし方を整理します。不安を減らしながら回復期間を過ごせるよう、ポイントを押さえておきましょう。

食事やうがいで気をつけたいポイント

抜歯後の食事では、できるだけ柔らかいものを選び、抜歯した側では噛まないよう意識すると安心です。

硬い食べ物や刺激の強い味付けは、傷口への負担になりやすいため、しばらくは控えたほうがよいでしょう。

うがいをする際は、口の中を軽くゆすぐ程度にとどめ、勢いよく吐き出さないことが大切です。

清潔に保とうとして強くうがいをすると、かえって血餅が取れてしまうおそれがあります。

回復を助ける生活の工夫

血餅を守るためには、身体全体をしっかり休ませることも欠かせません。抜歯当日は激しい運動を控え、できるだけ安静に過ごしましょう。

また、処方された薬がある場合は、指示どおりに服用することが大切です。痛みを我慢したり、自己判断で中断したりせず、回復を助けるサポートとして適切に活用しましょう。

こうした基本的な生活の工夫が、結果的に治りを早めることにつながります。

歯科医院に相談すべき2つのタイミングの判断基準

歯科医院で抜歯後の状態について説明を受け、相談の準備をしている女性の様子

抜歯後は、多少の痛みや違和感があっても様子を見てよいケースがあります。

ただし、「これは放っておいて大丈夫なのか」「受診したほうがいいのか」と迷う場面も少なくありません。

ここでは、歯科医師に相談すべきタイミングを見極めるための考え方を整理します。受診の目安を知っておけば、不安を抱え込まずに適切な行動につなげられます

受診を考えたほうがよい症状

抜歯後、時間がたつにつれて痛みが強くなっている場合は注意が必要です。

特に、痛み止めを使っても改善しない、何もしていなくてもズキズキとした痛みが続くといった状態は、血餅がうまく保たれていない可能性があります。

また、口の中に強いにおいや不快な味を感じる、抜歯した部分が白っぽく見えるなどの変化がある場合も、早めに歯科医師へ相談したほうが安心です。

早めに相談するメリット

症状が気になった時点で歯科医院へ相談すると、状態に合った対応を受けやすくなります。

痛みを和らげる処置を受けられるほか、回復までの見通しを説明してもらうことで、気持ちも落ち着くでしょう。

様子を見続けるよりも、「念のため相談する」という姿勢が、結果的に悪化を防ぐことにつながります。

まとめ|血餅を正しく理解して抜歯後の不安を減らそう

口元を指で確認しながら、抜歯後の状態に安心した表情を見せる女性の写真

血餅は、抜歯後の傷口を守り、回復を進めるために自然にできる大切な存在です。

見た目や違和感から、不安になるかもしれません。ただし、血餅が保たれていれば、軽い痛みや違和感は回復の過程として見守りましょう。

一方で、見た目の変化や痛みが強くなるなどのサインがある場合は、血餅が取れている可能性も考えられます。

大切なのは、自己判断で無理に触ったり我慢したりせず、正しい知識をもとに状態を見極めることです。

不安を感じたときは早めに歯科医院へ相談することで、余計なトラブルを防ぎやすくなります。

血餅の役割と注意点を理解し、落ち着いて抜歯後の回復期間を過ごしましょう。

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