虫歯治療を検討中の方は
虫歯治療のご案内ページをご覧ください。
歯が痛いのに、すぐに歯医者へ行けないことは意外と多いものです。
夜中や休日に急に痛みが出たり、忙しくてすぐ受診できなかったりすることも少なくありません。
歯の痛みは自然に治ることはないため、応急処置で一時的にやわらげながら、できるだけ早く受診することが大切です。
この記事では、自宅でできる応急処置や市販薬の使い方、避けるべき行動、そして受診の目安までをわかりやすく紹介します。
痛みがつらいときに慌てないためにも、ぜひ参考にしてください。
目次
応急処置で痛みを和らげる方法3選

歯が痛いのに歯医者に行けず、困ったことはありませんか?そんなときは、自宅でできる簡単な応急処置で一時的に痛みをやわらげましょう。
ここでは次の3つの方法を取り上げます。
- 冷やして痛みをやわらげる
- 塩水うがいと口内清掃で清潔を保つ
- 夜間や休日に利用できる応急歯科
冷やして痛みをやわらげる
痛みが強いときには、まず外側から頬を冷やすのがおすすめです。
氷を直接肌に当てると刺激が強すぎるため、保冷剤をタオルに包んで頬の外側に当ててみてください。
冷やすことで感覚が少し鈍くなり、ズキズキした痛みがラクになることがあります。冷やす時間は5〜10分ほどを目安にし、休みをはさみながら繰り返しましょう。
塩水うがいと口内清掃で清潔を保つ
口の中が汚れていると細菌が増えて、痛みが強まる原因になります。
ぬるま湯100mlに塩を小さじ1/2弱(約2〜3g)溶かした塩水でうがいをすると、口の中を清潔にでき、炎症の軽減にもつながるのでおすすめです。
また、歯ブラシでやさしく磨いて食べかすを取り除いておきましょう。ゴシゴシ強く磨くと刺激になり、かえって痛みが増す場合もあります。
夜間・休日に利用できる応急歯科
深夜や休日にどうしても痛みががまんできないときは、各地域にある夜間救急歯科や休日歯科診療所(地域によって名称は異なります)を利用するとよいでしょう。
市町村の公式サイトや「歯科救急 地域名」でインターネット検索すれば、その日に診てもらえる歯科医院を調べられます。
応急処置が中心となりますが、強い痛みをやわらげることができますし、歯科医師に診てもらうことで気持ちの面でも安心できます。
関連記事:【保存版】歯がグラグラする5つの原因|進行度別の治療法と自宅でできる予防法を徹底解説
歯が痛いときに役立つ市販薬の対処法3つ

痛みが強いときには、市販薬を正しく活用しましょう。以下3点を解説します。
- 鎮痛薬の使い方
- 炎症に効く塗り薬
- 市販薬を使うときの注意点
鎮痛薬を正しく使う
強い痛みをやわらげたいときには、鎮痛薬を活用するのが効果的です。
代表的なのはロキソプロフェン(市販薬ではロキソニンSなど)で、歯の神経の痛みにもよく効くとされています。
ほかにもイブプロフェンやアセトアミノフェンなどがあり、薬によって効き方や体への負担が異なります。
服用するときは必ず説明書を確認し、決められた量を守りましょう。痛みが強いからといって多めに飲むと、体に負担になるため注意してください。
炎症に効く塗り薬を活用する
歯茎が腫れている場合や、歯の根元に炎症があるときは、飲み薬だけでなく患部に直接塗る薬が役立ちます。
市販されている「デンタルクリーム」や「今治水(こんじすい)」などは、局所的に痛みをやわらげる効果があります。
効果をしっかり得るためには、歯みがきやうがいで口の中をきれいにしてから塗ることが大切です。
市販薬を使うときの注意点
市販薬は手軽に使える反面、すべての人にとって安全とは限りません。
とくに妊婦さんや小さな子供では、薬の成分が体に影響する可能性があるため、自己判断で使うのは避けましょう。
妊婦さんや子供への対応は、このあと別の項目で紹介しますので確認してください。
関連記事:歯の神経 抜いた後 何日くらい痛いのかを解説|痛みの目安と対処法3選
歯が痛いときに避けたい2つの行動

歯が痛むと、ラクになりたくてついしてしまう行動があります。しかし、それがかえって痛みを強めてしまうこともあるのです。
そこで、注意してほしい行動を紹介します。
- 温める・飲酒・喫煙
- 患部への刺激
温める・飲酒・喫煙がNGな理由
肩こりや腰痛のときは「温めると楽になる」とよく言われます。その延長で「お風呂で温まれば楽になるかも」「温かい飲み物で落ち着けるかも」と思う方も少なくありません。
ですが、歯の痛みの場合は逆効果です。体を温めると血のめぐりが良くなり、炎症が強まってかえって痛みが増してしまいます。
お酒やタバコも同様で、アルコールは血管を広げて炎症を悪化させ、タバコは歯茎の回復を妨げます。結果として、どちらも痛みを長引かせる原因になってしまうのです。
歯が痛いときに避けるべき行動
歯が痛むと、つい舌や指で触って「どこが痛いのか」を確かめたくなります。でも、それが炎症を悪化させ、細菌が入り込む原因になることをご存じでしょうか。
さらに、つまようじで刺激することや、強い力でブラッシングすること、硬い食べ物を無理に噛むことも危険です。痛みのある部分を刺激すると回復が遅れ、症状を悪化させてしまいます。
歯が痛むときは、患部をできるだけ安静に保ち、刺激を与えないことが何より大切です。
関連記事:歯の痛みが示す病気の前兆|急に歯が痛んだときにやってはいけない行為も紹介
子供や妊婦の歯の痛みに対応する方法

子供や妊婦の歯の痛みは、一般的な応急処置だけでは不安になることもあります。そんなときに安心して対応できるよう、ポイントを押さえておきましょう。
- 子供の歯が痛いときの応急対応
- 妊婦が歯が痛いときの注意点
子供の歯が痛いときの応急対応
小さな子供が「歯が痛い」と言うと、親はとても心配になりますよね。
まずは落ち着いて口の中を確認してみましょう。原因が虫歯の場合もあれば、食べかすが詰まっているだけのこともあります。
やさしく歯を磨いて食べかすを取り除き、口の中を清潔に保つことが大切です。
痛みが強いときには、冷たいタオルで頬を冷やすとやわらぎます。
市販薬を使う場合は必ず子供用のものを選び、なるべく早めに小児歯科を受診しましょう。
妊婦が歯が痛いときの注意点
妊娠中はホルモンの影響で歯茎が腫れやすく、虫歯や歯周病の症状が強く出ることがあります。とはいえ、市販薬を自己判断で使うのは、お腹の赤ちゃんへの影響が心配です。
痛みが強いときは、頬を冷やす、口の中を清潔に保つといった、薬を使わない方法を試しましょう。
どうしても薬が必要な場合は、必ず医師や薬剤師に相談し、妊婦でも使用できると確認された薬を選んでください。
また、妊娠中期(安定期)は胎児の発育が安定し、母体への負担も少ないため歯科治療を受けやすい時期です。無理に我慢せず、早めに歯科医師へ相談することが安心につながります。
歯医者に行けないときに気をつけたいこと

受診したくても、予約が取れなかったり忙しくて通えなかったりと、先延ばしになってしまうこともあるでしょう。
しかし、そのまま放置すると症状が悪化してしまう可能性があります。
ここでは、注意しておきたい2つのポイントを紹介します。
- 予約が取れないときにできること
- 仕事で通えないときに気をつけたいこと
予約が取れないときにできること
人気の歯科医院では、数週間先まで予約が埋まっていることも珍しくありません。そんなときは、キャンセル待ちをお願いしておくと、空きが出たときに連絡してもらえるかもしれません。
また、歯科医院によっては「急患用の枠」を設けていることもあるので、痛みが強いときは一度電話で相談してみてください。
最近ではオンライン予約システムを導入している医院も多く、リアルタイムで空き状況を確認できるので、とても便利です。
仕事で通えないときに気をつけたいこと
忙しくてなかなか時間が取れず、つい受診を後回しにしてしまう…そんな経験はありませんか?
注意したいのは、 放っておくと虫歯や炎症が進んでしまうことです。その結果、治療が大がかりになり、通院回数や費用が増えてしまうかもしれません。
仕事が忙しいときは、仕事帰りに立ち寄れる夜間診療のある歯科医院を探してみましょう。
また、診療の合間に応急処置を受けられることもあるため、まずは電話で相談してみるのがおすすめです。
早めに一度受診しておけば、悪化を防ぎ、通院や費用の負担も減らせるので安心につながります。
関連記事:虫歯のなりかけを放置するとどうなる?治療費と痛みを防ぐ対策4つ
放置は危険!早めに受診したほうがいい理由

歯の痛みは、応急処置や市販薬で一時的にやわらげることはできます。
しかし、それで解決したわけではありません。虫歯や歯周病は自然に治ることがなく、放っておけばどんどん進行してしまいます。
例えば、小さな虫歯なら1回の治療で終わる場合もありますが、放置すると神経にまで達し、複数回の通院や根管治療が必要になるでしょう。
さらに痛みが長引けば、眠れなくなったり強いストレスを感じたりして、仕事や学業に集中できなくなる恐れもあります。
応急処置はあくまで「受診するまでのつなぎ」です。痛みがあるということは、すでに歯や歯茎に異常が起きているのですから、早めに歯科医院で診てもらうことが重要です。
関連記事:自分の健康な歯を守りたい!虫歯の症状と早期発見の方法
歯の痛みでよくある3つの疑問Q&A

ここでは、よく寄せられる3つの疑問にお答えします。
- 今すぐ受診が必要な虫歯の危険サインは?
- 応急処置でしのげる時間はどのくらい?
- 我慢できないときの最終手段は?
今すぐ受診が必要な危険サインは?
軽い痛みなら応急処置で一時的にしのげますが、次のような症状があるときは注意が必要です。
- 歯茎が大きく腫れている、膿が出ている。
- 夜も眠れないほどの強い痛みが続いている。
- ズキズキと脈打つように痛みが増している。
当てはまる場合は、感染が広がっている可能性が高く、応急処置だけでは対応できません。できるだけ早く受診してください。
応急処置でしのげる時間はどのくらい?
冷やしたり市販薬を飲んだりといった応急処置は、あくまで一時しのぎです。
効果の持続時間は人によって異なりますが、多くの場合は数時間から長くても一日程度と考えておきましょう。
何日も応急処置だけでやり過ごそうとしても、痛みの原因そのものは治っていません。その間に虫歯や炎症は確実に進行してしまいます。
応急処置でしのげるのは、ほんの短い時間だけです。痛みをごまかすのではなく、できるだけ早めに歯科医院で診てもらいましょう。
我慢できないときの最終手段は?
冷やしても薬を飲んでも痛みがおさまらないときは、本当につらいものです。そんなときは、夜間や休日に対応している歯科救急を利用するのが、有効な選択肢になります。
多くの自治体では緊急時に診てもらえる体制が整っているため、インターネットや市の案内窓口で確認してみましょう。
どうしても受診できない場合は、市販薬で痛みを抑えて安静に過ごし、翌日には必ず歯科医院を受診してください。
我慢を続けても症状は悪化するだけなので、できる限り早めに診てもらうことが大切です。
まとめ|歯が痛いときは応急処置でつなぎ早めに歯医者へ

歯の痛みは、冷やす・塩水でうがいをする・市販薬を正しく使うなどで一時的にやわらげることができます。
ただし、これらはあくまで「歯医者へ行くまでのつなぎ」であって、原因を治すものではありません。
放っておけば虫歯や炎症はどんどん進み、治療が大がかりになって時間も費用も余計にかかってしまいます。
とくに子供や妊婦さんの場合は、薬の使用にも注意が必要なため、自己判断せず早めに歯科医師に相談することが大切です。
痛みを感じた時点で、すでに歯や歯茎には異常が起きています。応急処置で少しラクになったとしても、それは「受診までの時間をつくっただけ」と考えましょう。
根本的に治すには歯科医師による治療しかありません。
もし今すぐに歯医者に行けない状況でも、今日紹介した応急処置を試して痛みを和らげてください。
そして落ち着いたら、できるだけ早く歯科医院に相談しましょう。
愛知県半田市で歯医者をお探しなら「歯科ハミール本院」
名鉄「住吉町駅」より徒歩1分の歯医者
当院、医療法人歯科ハミールの分院も、今後共よろしくお願いいたします。
この記事を監修した人
