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歯周病治療の流れをわかりやすく解説|初診から治療終了・メンテナンスまで

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歯周病治療の流れをわかりやすく解説|初診から治療終了・メンテナンスまで

歯周病と診断されたものの、「どのような流れで治療が進むのかわからない」「何回くらい通院するのだろう」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

歯周病治療は、いきなり歯ぐきの手術を行うわけではなく、検査・原因の除去・再評価を繰り返しながら段階的に進めることが基本です。

本記事では、歯周病治療の全体的な流れをはじめ、治療期間や通院回数などを解説します。 

歯周病治療

目次

歯周病治療は段階的に進めることが基本

歯周病治療は、一度の処置で完結するものではありません。

検査、歯周基本治療、治療効果の再評価を段階的に行い、必要に応じて追加処置や歯周外科治療へ進む点が特徴です。

まずは治療の目的と全体像を押さえておきましょう。

治療の段階主な内容目的
検査歯周ポケット・レントゲンなど現状把握
基本治療歯石除去・歯磨き指導炎症を抑える
再評価改善状況の確認次の治療を判断
外科治療必要な場合のみ深い病変の改善
メンテナンス定期管理再発予防

歯周病治療の目的

歯周組織の炎症を抑え、病気の進行を防ぐために治療を行います。

原因は歯垢に含まれる細菌であり、細菌が引き起こす炎症が歯ぐきや歯槽骨を少しずつ壊していくのです。

そのため、治療では細菌のかたまりである歯垢を取り除き、歯垢が付着しやすい歯石を除去することが中心となります。

歯周病治療の全体的な流れ

全体の流れは、以下のとおりです。

  1. カウンセリング
  2. 検査
  3. 歯周基本治療
  4. 再評価
  5. メンテナンス

通常は歯周基本治療から開始し、その結果を再評価したうえで、必要に応じて歯周外科治療を検討します。

治療効果を確認しながら段階的に進めることが、歯周病治療の基本です。

関連記事:【歯周病の専門医監修】歯が抜ける前兆とは?抜けた歯を放置するリスクも解説

歯周病治療の流れを6ステップで解説

6つのステップ

ここからは、実際の診療の進み方を、以下の6つのステップに分けて解説します。

  1. 初診・カウンセリング
  2. 歯周病検査
  3. 歯石除去・クリーニング(スケーリング)
  4. ルートプレーニング(必要な場合)
  5. 再検査・治療効果の確認
  6. メンテナンス・定期検診

医療機関によって細部は異なるものの、大枠の流れは共通です。

自分が今どの段階にいるのかを把握できれば、治療の見通しも立てやすくなります。

STEP1 初診・カウンセリング

初診では、現在の症状や困りごとを詳しく確認します。

歯ぐきからの出血や腫れ、口臭や歯の揺れといった自覚症状に加え、全身疾患の有無、服用中の薬、喫煙習慣なども重要な情報です。

糖尿病などの持病は歯周病の進行と関係するため、問診票への正確な記入が欠かせません。

あわせて口腔内を確認し、痛みや腫れなどに対する応急処置が必要かどうかを判断します。

急性症状が強い場合は、必要な処置を優先することがあります。

STEP2 歯周病検査

診断の土台となるのが歯周病検査です。

プローブと呼ばれる細い器具を歯と歯ぐきの隙間に挿入し、歯周ポケットの深さを1歯あたり複数箇所で測定します。

同時に、以下の記録が必要です。

  • プローブを当てた際の出血の有無
  • 歯の動揺度
  • 歯垢の付着状況

さらにレントゲン撮影によって、歯を支える歯槽骨がどの程度失われているかを確認します。

これらの検査結果を総合し、歯周病の状態や進行度を確認したうえで治療計画を立てます。

STEP3 歯石除去・クリーニング(スケーリング)

検査結果の説明を受けたあと、歯周基本治療が始まります。

最初に行われるのは、ブラッシング指導や、歯の表面に付着した歯石を取り除くスケーリングです。

歯石は歯垢が石灰化したもので、歯ブラシでは除去できません。

超音波スケーラーや手用スケーラーを用いて機械的に除去します。

STEP4 ルートプレーニング(必要な場合)

歯周ポケットが深く、歯ぐきの内部にまで歯石が及んでいる場合はルートプレーニングを行います。

歯根面に付着した歯石や細菌性沈着物を除去し、歯根面を滑らかに整える処置です。

スケーリングと合わせてSRPと呼ばれます。

歯周ポケット内を処置するため、必要に応じて局所麻酔を使用します。

STEP5 再検査・治療効果の確認

歯周基本治療が一通り終わると、歯周組織の変化を確認するため、一定期間後に再評価を行います。

内容は初回とほぼ同じで、歯周ポケットの深さと出血の有無を測定し、治療前の数値と比較する流れです。

STEP6 メンテナンス・定期検診

歯ぐきの状態が安定したら、再発を防ぐためのメンテナンス期間に移行します。

歯周病は治療後も細菌が完全に消えるわけではなく、清掃状態が乱れれば再び進行するためです。

通院間隔や処置内容は、歯周病の進行度や治療後の状態、セルフケアの状況などに応じて決まります。

メンテナンスは、治療後の状態を維持し、再発を防ぐために重要です。

症状が進行している場合に行う歯周外科治療

基本治療だけでは深い歯周ポケットが改善しないケースもあります。

その場合に選択肢となるのが歯周外科治療です。

歯ぐきを開いて直接処置する方法や、失われた組織の再生を図る方法などがあり、状態に応じて使い分けられます。

フラップ手術

フラップ手術は、歯肉剥離掻爬術とも呼ばれる処置です。

局所麻酔をしたうえで歯ぐきを切開して剥離し、歯根の表面を直接見える状態にしてから、残った歯石や炎症を起こした組織を除去します。

器具が届きにくい深部まで清掃できる点がメリットです。

処置後は歯ぐきを元の位置に戻して縫合し、経過を確認したうえで抜糸します。

歯周組織再生療法

歯槽骨が部分的に失われている場合には、組織の再生を目指す治療が検討されます。

代表的な治療法には、リグロスやエムドゲインなどの材料を使用する方法、GTR法と呼ばれる膜を用いる方法があります。

リグロスを用いた歯周組織再生療法は、一定の適用条件を満たす場合に保険診療で受けられます。

ただし骨の失われ方によっては適応外となるため、事前の精密な診断が不可欠です。

抜歯が必要になるケース

歯を支える骨が広範囲に失われ、歯が大きく動揺している場合には、抜歯が選択されることもあります。

保存が難しい歯を残すことで、周囲の歯周組織に炎症が及ぶ可能性があるためです。

抜歯後は、ブリッジや入れ歯、インプラントなどで機能を回復させます。

判断に迷う場合は、治療の選択肢や見通しについて十分に説明を受け、納得したうえで決定することが重要です。

歯周病治療は何回通院する?期間の目安

歯科ハミール本院の外観

治療期間は、歯周病の進行度や歯石の付着範囲、処置内容やセルフケアの状態などによって異なります。

ここでは軽度・中等度・重度に分けた通院回数の目安と、期間が長引きやすい条件について見ていきましょう。

あくまで一般的な目安であり、実際の回数は診断結果に基づいて決まります。

進行度通院回数の目安治療期間の目安
軽度2~4回程度1~2か月程度
中等度4~7回程度3~6か月程度
重度8~10回以上半年程度以上

軽度歯周病の場合

炎症が歯ぐきに限られ、歯周ポケットも比較的浅い段階であれば、通院回数は少なく済みます。

目安は2〜4回程度、期間にすると1〜2か月ほどです。

ブラッシング指導とスケーリングを中心に進み、再検査で改善が確認できればメンテナンスへ移行します。

歯ぐきの出血に気づいた時点での受診が推奨されます。 

中等度歯周病の場合

中等度の歯周病では、歯周ポケットの深化や歯槽骨の吸収がみられます。

SRPを複数の部位に分けて行う場合があるため、通院回数は4〜7回程度、期間は3〜6か月ほどが目安です。

再評価の結果によっては、追加の処置がさらに加わることもあります。

自覚症状が乏しいまま進行することも珍しくなく、歯科医院の検査で初めて状態がわかる場合があります。

重度歯周病の場合

深い歯周ポケットや歯の動揺、広範囲の骨吸収などがみられる場合は、治療が長期間に及ぶことがあります。

通院回数は8〜10回以上、期間は半年から1年以上となるケースもあります。

歯周基本治療に加えて、歯周外科治療や抜歯、欠損部分に対する治療が必要になる場合があるためです。

治療が必要な歯や部位が多いほど、処置を複数回に分ける可能性があります。

治療期間が長くなるケース

治療期間が長くなる要因には、以下のものが挙げられます。

  • 歯周病が広範囲に及んでいる
  • 外科処置が必要である
  • 糖尿病など治癒に影響する全身疾患がある

また、日常のセルフケアが不十分な場合も、治療効果が得られにくくなります。

歯周病を改善するには、歯科医院での処置と自宅でのセルフケアを並行して行うことが重要です。

関連記事:歯周病で歯がぐらぐらしても治る?原因と今すぐできる対処法を解説

歯周病治療は痛い?費用はどれくらい?

歯周病の治療費用

治療をためらう理由として多いのが、痛みと費用への不安です。

実際には麻酔の使用で痛みは軽減でき、基本的な処置の大半は保険診療で受けられます。

ここでは痛みの程度と、保険・自費の区分、費用の目安を解説します。

歯周病治療の痛みについて

スケーリングによる痛みの感じ方は、歯ぐきの炎症の程度や歯石の付着部位、知覚過敏の有無などによって異なります。

ただし炎症が強い部位では、器具が触れた際に違和感や出血が生じることがあります。

歯ぐきの内部を処置するSRPやフラップ手術については、局所麻酔を用いるため処置中の痛みは抑えられます。

麻酔が切れたあとに、一時的な痛みや違和感が生じる場合がありますが、強い痛みや腫れが続く場合は、受診した歯科医院に相談してください。

保険診療で受けられる治療

歯周病治療の中心となる処置は健康保険の適用対象となり、具体的には以下のとおりです。

  • 歯周組織検査
  • 歯磨き指導
  • スケーリング
  • SRP

フラップ手術や歯周病安定期治療なども、症状や算定要件を満たす場合に保険が適用されます。

リグロスを用いた歯周組織再生療法も、一定の適用条件を満たす場合は保険診療の対象となります。

歯周病によって保存が困難となった歯の抜歯も、一般的には保険診療の対象です。

自由診療になるケース

保険適用外となる処置の代表的なものが、エムドゲインを用いた歯周組織再生療法や、自費のクリーニングであるPMTCです。

歯科医院によっては、保険診療とは異なる方法や材料を用いた自由診療の治療プランを設けている場合があります。

また、抜歯後の欠損をインプラントで補う場合も自由診療です。

費用と効果を比較し、納得したうえで選択することが大切です。

費用の目安

保険診療(3割負担)における費用の目安は、以下のとおりです。

  • 歯肉炎で3,000〜4,000円程度
  • 軽度で5,000〜1万円程度
  • 中等度で1万〜5万円程度
  • 重度で3万〜10万円程度

リグロスを用いた再生療法は、1歯あたりおおむね1万〜3万円程度となります。

ただし処置内容や通院回数、医療機関によって金額は変動します。

正確な費用については、治療計画の説明時に必ず確認してください。

歯周病治療の効果を高めるポイント

気をつけるポイント

歯周病治療の成否は、歯科医院での処置だけで決まるものではありません。

日々のセルフケアと生活習慣が、治療結果と再発リスクを大きく左右します。

治療中から意識したい3つのポイントは以下のとおりです。

  • 正しい歯磨きを続ける
  • 定期的にメンテナンスを受ける
  • 喫煙や生活習慣を見直す

順番に解説します。

正しい歯磨きを続ける

歯周病の原因は歯垢であり、その大部分は毎日の歯磨きで取り除く必要があります。

重要なのは、歯ブラシを適切な位置に当てて歯垢を取り除くことです。

歯と歯ぐきの境目に毛先を当て、小刻みに動かす方法が基本となります。

歯間部には歯ブラシが届かないため、デンタルフロスや歯間ブラシの併用が効果的です。

自分の口に合った清掃用具と方法は、歯科医院で指導を受けて確認しましょう。

就寝中は唾液の分泌量が減るため、就寝前は丁寧に歯を磨くことが重要です。

定期的にメンテナンスを受ける

セルフケアだけでは、歯周ポケット内の歯垢や、硬く付着した歯石を十分に除去できない場合があります。

そのため、治療後も定期的な受診が必要で、通院間隔は、歯周病の再発リスクや口腔内の状態に応じて設定されます。

専門的な清掃に加え、検査によって再発の兆候を早期に発見できる点がメリットです。

喫煙や生活習慣を見直す

喫煙は歯周病の代表的なリスク要因です。

ニコチンによる血流の低下は歯ぐきの防御力を弱め、治療後の治癒も遅らせます。

出血が起こりにくくなるため、進行に気づきにくい点も問題です。

あわせて、食生活や睡眠などの生活習慣も見直しましょう。

糖尿病がある場合は、医科と歯科で情報を共有しながら、血糖管理と歯周病治療を進めることが重要です。

喫煙している場合は、歯周病の進行や治療後の影響を抑えるため、禁煙が推奨されます。

関連記事:30代で歯周病は恥ずかしい?若い世代でも増えている理由と今すぐ始めたい対策

歯周病治療の流れに関するよくある質問

よくある質問

最後に、歯周病治療について寄せられることの多い質問を紹介します。

治療を始める前の不安を解消し、見通しを持って通院するための参考にしてください。

歯周病は一度治れば再発しませんか?

再発の可能性はあります。

治療によって炎症が治まっても、口腔内から細菌が消えるわけではないためです。

清掃状態が悪化すれば歯垢が再び蓄積し、同じ経過をたどります。

歯槽骨が失われた部位や深い歯周ポケットが残っている部位は、再発リスクが高くなる場合があります。

毎日の清掃と定期受診が大切です。

歯周病治療は保険適用ですか?

検査や歯磨き指導、スケーリングやSRPなどは、一般的に健康保険の適用対象です。

フラップ手術や歯周病安定期治療も、症状や算定要件を満たす場合に保険が適用されます。

リグロスによる歯周組織再生療法も、適用条件を満たす場合は保険診療の対象となります。

一方、エムドゲインを用いた再生療法や自費のクリーニングは適用外です。

適用範囲は、受診先の歯科医院で確認してください。

痛みがなくても治療は必要ですか?

必要です。

歯周病は、初期には痛みなどの自覚症状が乏しいまま進行することがあります。

歯ぐきの腫れや出血が現れた段階では、すでに炎症が続いている状態です。

痛みが現れた時点では、炎症や歯の動揺などが進んでいる場合があります。

検査を受けて初めて進行に気づく方も少なくありません。

無症状の段階での受診こそが、歯周病の早期発見につながります。

通院を途中でやめるとどうなりますか?

治療の途中で通院を中断すると、症状が再び悪化するおそれがあります。

歯石や歯垢が残っている部位では炎症が続き、症状が再び進行する可能性があります。

再評価前の中断では、治療効果の確認もできません。

中断期間中に症状が進行した場合は、治療再開時に追加の処置や通院が必要になることがあります。

都合がつかないときは自己判断で中断せず、歯科医院に相談してください。

赤崎 絢院長の総評|歯周病治療は段階的に進めることで歯を守ることが大切

歯周病治療は、カウンセリングと検査から始まり、歯周基本治療、再評価を経てメンテナンスへと進む段階的な治療です。

改善が不十分な場合には歯周外科治療が加わり、進行度に応じて通院回数と期間は変わります。

重要なのは、早い段階で受診し、治療を最後まで完了させ、その後のメンテナンスを継続することです。

歯ぐきの出血や腫れ、口臭や歯のぐらつきなどが気になる場合は、歯科ハミール本院へお気軽にご相談ください。

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